医師や患者と相談しながら義肢装具を製作・適合させる。
病院やリハビリ施設で、患者と医師の処方に基づいて、義肢や装具の製作、またそれを患者に適合させることを行う。また研究開発なども行う。所定の教育課程を修めた後、(財)テクノエイド協会が実施する「義肢装具士国家試験」に合格しなくてはならない。
財団法人 テクノエイド協会 http://www.techno-aids.or.jp/
改革その3 生き残るべきは高い技術を持つ製作所 前回は病院が義肢装具士を雇用することについて書きましたが、今回は義肢装具製作事業所について書いて行きます。 病院が義肢装具士を雇用しても、義肢装具製作事業所が必要無くなるわけではありません。四肢欠損の義足や義手、方麻痺用の短下肢装具などオーダーメイドで提供しなければならないものが多くあります。 しかし病院では、高額な設備を投資や義肢装具士の人件費、製作機械の電気代や材料費などのコストがかかるためオーダーメイドを提供するにはリスクが高いと言えます。 そのため高い技術を持つオーダーメイド専門の義肢装具製作事業所が必要なのです。 従来通り既製品も、オー…
義肢装具士とは? ③「装具」について 義肢装具士法で 「装具」とは、上肢若しくは下肢の全部若しくは一部又は体幹の機能に障害のある者に装着して、当該機能を回復させ、若しくはその低下を抑制し、又は当該機能を補完するための器具器械をいう。 と定義されています。 またまた❔❔❔❔❔❔ですね。 これも簡単に説明すると、病院や怪我で手足や体幹に麻痺などが出てしまい、身体の機能がうまく働かない時に、身体に装着し補助してくれる器具を「装具」と言います。 装具は、ものすごく種類があるので、紹介しきれません。 ですので、代表的なものを、いくつか紹介しますね。 1短下肢装具 この装具は、脳梗塞などで足にに麻痺が出て…
義肢装具士とは? ②義肢について 義肢装具士法で 「義肢」とは、上肢又は下肢の全部又は一部に欠損のある者に装着して、その欠損を補てんし、又はその欠損により失われた機能を代替するための器具器械をいう。 と定義されています。 また小難しくて❔❔❔❔❔ですね。 簡単に説明すると 事故や病気、先天的に手(腕)や足(脚)を失ってしまった人が、手足の代わりに装着する器具(義足、義手)のことを「義肢」といいます。 義足 義手 今回は、失った手(腕)や足(脚)の代わりに着ける義手、義足をまとめて「義肢」ということが理解できれば大丈夫です。義肢について詳しいことは、別の記事を書きますのでそちらをご覧ください ※…
義肢装具士とは? ①義肢装具士法 義肢装具士とは義肢装具士法という法律で 「厚生労働大臣の免許を受けて、義肢装具士の名称を用いて、医師の指示の下に、義肢及び装具の装着部位の採型並びに義肢及び装具の製作及び身体への適合(以下「義肢装具の製作適合等」という。)を行うことを業とする者をいう。 と定義されています。 これだけ読むと❔❔❔❔❔❔って感じですよね。 義肢装具士について知るには、まず「義肢」と「装具」について知らなければいけません。 次の記事では「義肢」について書いていきます。
久しぶりにブログを更新しました。今回は義肢装具士向けのブログになるのでわかりにくいものになっています。今後義肢装具士やユーザー向けのブログなど更新できればと思いますのでよろしくお願いいたします。 厚生労働省保険局医療課より令和5年度3月17日付で「療養費の支給対象なる既製品治療用装具について」の一部改正がありました。義肢装具士業界ではなかなか激震の内容で皆さんどうしようかと悩んでいることが多いと思います。 そこで今回の改正についてまとめてみました。あくまで要約、意訳しているので義肢協会、厚生省との見解異なる場合があります。ご注意ください。 目次 装具処方 証明書 治療用装具修理 製作記録 装具…
中堅と呼ばれる年齢までこの仕事を続けたが、労働環境や業界の慣習には心底うんざりしている。世の中楽な仕事などないことは分かっているが、一番辛いのは知人や同僚たちが次々とこの業界を去ってゆくことだ。 業界大手の某社HPによれば新卒3年目の定着率は5割、業界全体では8割が辞めてゆくと言う人もいた。 残念だがこの状況は変わりそうになく、その一因にはどれだけ人が去っても毎年養成校から一定数の新人が必ず「供給」されてくるという業界の甘えがあるかもしれない。 この記事では義肢装具士(PO)を目指す人に向けて書いた。あなたはこの仕事に夢を持ち、高い志を持っているかもしれない。だが、高い学費と資格取得に多くの若…
3日(日)のTBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)は義肢装具士の高橋 素彦氏をお招きした二夜目をお届けしました。 大学で精密機械工学を学び内装業の会社に就職したが、義肢装具に興味を持ったのは22歳の時。義肢装具を仕事にしようと決意した経緯や、初めて義足を付けた患者さんの姿を見て感じたこと、障害者がスポーツに取り組むためのサポートや競技で使う用具の研究など、次の目標への意気込みについて伺いました。 ゲストの方に定期的にお伺いしている『おもわずほほえんだ話』は、義肢装具士になって間もなく、先天性の障害を持つ患者さんが通われる科で働いていた。靴の中に入れる中敷き(インソール)…
9月26日(日)のTBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)は新潟医療福祉大学講師・義肢装具士の高橋 素彦氏をお招きした一夜目をお届けしました。 東京2020パラリンピックで、選手村にある「修理サービスセンター」のボランティアスタッフを務め、世界中から集まったエンジニアや義肢装具士と同じ目的を持って働けたことの喜びやエピソード、パラリンピアンが最高のパフォーマンスをできるよう義足や車いすのメンテナンスをしながら学んだことについて伺いました。 音源はradikoにて日曜(10月3日)までお聞きいただけます。 次回も引き続き高橋氏をゲストにお迎えし、大学で精密機械工学を学び内装…
改革その2 病院は義肢装具士を雇用せよ 病院が義肢装具士を雇用することは、病院・義肢装具士双方にメリットがあることだと私は考えています。今まで病院が義肢装具士を雇用することには、大きなハードルがありました。 1つ目は設備投資です。「義肢」や「装具」を製作するには、大型の製作機械とそれらを設置するスペース(専用の製作室)が必要です。プラスチックを成型するための真空成型機や工業用オーブン。切削機や集塵機など大型機械がいくつも必要となります。 2つ目に運用コストです。上記大型機械を動かすための電気代、石膏を使用するために大量に水を必要とするため水道代も高くなりやすいです。 3つ目はスペースです。専用…