【 猿沢池 】 所在地: 奈良市登大路町 奈良公園内 天平21年(749)、興福寺が行う万物の生命を慈しみ、捕らえられた生き物を野 に放つ宗教行事である放生会のための放生池として造られた。 面積7,200㎡、周囲約350m。猿沢池月は南都八景として知られている。 『興福寺流記資材帳』には「宝字記云、南花園四坊、在池一堤、天平記云、名佐努作 波」、「猿竜池、水色滄浪、波浪浩汗、時生蓮花、各開栄芬馥、同宇之昔、神竜池故、 天下旱魃水半不滅」と記されているほか、『細々要記』応安三年(1370)八月条に は「一、廿六日午時ハカリニ、猿沢池ノ水ヲ辻風吹アケテ、一二丈アカル云々、不思議 歟」と記されている…