本書は我が国の主要な作家を、エンタメ系と純文学系に分類し、各作家の主要作品をそれぞれ100点満点で採点したブックガイドである。福田版は2000年4月、小川版は2021年12月の刊行だ。 僕は福田版を2000年5月に買ったのだが、その時すでに4刷。この手の本はそれまで目にしたことが無かった。僕に限らず、本書を手にした多くの人が同様に思ったのだろう。しかし考えようによっては凄い本である。何しろ、有名作家のベストセラー作品でも、「29点以下(人前で読むと恥ずかしい作品)」にランク付けされているものもあるのだから。 福田版では、船戸与一の諸作品に対し「20点以下、測定不能」と言う殺人的に低い評価を下し…