ここ数年、「グリーン水素」という言葉を耳にする機会が増えました。再生可能エネルギーで水を電気分解してつくられるグリーン水素は、脱炭素社会の「切り札」とも言われ、注目を集めています。では実際のところ、日本ではどのようなプレーヤーが関わり、どんな展開があったのでしょうか。2023年から2025年にかけて日本経済新聞に掲載された記事をもとに、主要な特徴を整理してみます。 特徴1:主役は大企業 2023年の記事では、グリーン水素の「研究開発」に関する報道が多く、たとえば三井金属とインド工科大学の共同研究などがありました。一方、2024年以降は「製造設備の整備」や「供給体制の構築」がテーマの中心に移り、…