;映画監督
諏訪敦彦(すわ・のぶひろ)
1982年長崎俊一監督『九月の冗談クラブバンド』に助監督として参加。以後、山本政志監督『闇のカーニバル』『てなもんやコネクション』、長崎俊一監督『妖女の時代』(脚本協力)、石井聰亙監督『半分人間アインシュルテュルチェンデ・ノイバウンテン』、山川直人監督『ビリィ★ザ★キッドの新しい夜明け』などの助監督を務め、多くのインディペンデント作品に参加した。また、1982年に『サンタが町にやってくる』(16mm)、1984年には『はなされるGANG』(8mm/1985年ぴあフィルムフェスティバル入賞)を発表する。1990年「報道スペシャル ニュースが地球を駆け巡る」(テレビ東京)の共同演出をきっかけとして、テレビドキュメンタリーの演出を始め、95年に放映されたドキュメンタリードラマ「ハリウッドを駆けた怪優 異端の人・上山草人」(東日本放送)での独創的な構成・演出が高く評価される。1997年『2/デュオ』で劇場映画監督としてのデビューを果たす。この作品で97年ロッテルダム国際映画祭<NETPAC賞>を受賞するほか、多数の国際映画祭に正式招待される。1999年、長篇2作目『M/OTHER』は、第52回カンヌ国際映画祭にて“現代の日本女性を等身大で描いた初めての作品”などと絶賛を浴び、<国際批評家連盟賞>を受賞。2000年にはフランス全土で公開され、「CHAIERS DU CINEMA」誌内ベスト10の第6位にランクされた。国内でも圧倒的な支持を得、第54回毎日コンクールにて<日本映画優秀賞・脚本賞・音楽賞>のトリプル受賞など、数々の映画賞に輝いた。