踏切の幽霊 高野 和明 (著)を読了。 ゲームクリエイターの小島秀夫さんが面白いと言っていたので読んでみた。まるで児童図書のようなシンプルで分かりやすいタイトル。もはや擦りつくされているであろう踏切と幽霊という設定。いささかありがちなホラー小説なのではいぶかしんでいたが、2023年の植木賞候補作ということもあり興味があった。 ホラーとカテゴライズされてはいるが、中身は完全にミステリーであった。それも極上の社会派ミステリー。 50過ぎの敏腕新聞記者が、妻を病気で失った無力感のあまり新聞記者から足を洗って、月刊女性雑誌のゴシップ記者としてなんとか記者としてのていを保っていた。 しかしながら女性雑誌…