◆私などが言うまでもなく、短歌や俳句は、自然のうつり変わりや日常の心象風景を表現するだけではありません。時には政治や歴史への鋭い批評となっていることもありますし、哲学的思索そのものと感じることさえあります。 ◆鷲田清一が「折々のことば」で、道浦母都子の歌集『あふれよ』から、次の短歌を紹介していました。[朝日新聞、2024/7/31] 肩書に「歌人」と記したことは無しブランキストと書きたきものを ◆私も数日前に『あふれよ』を読んだばかりでしたが、気になる一首でした。肩書に「歌人」と書いたことがないというのはすごいことですが、「ブランキストと書きたきものを」はさらにすごいと思いました。「ブランキス…