私たちが日常的に手にする輸入食品や海外で製造された工業製品。その品質や安全は、一体誰が保証しているのでしょうか。国境を越える巨大な貨物の流れ、複雑な国際取引の裏側には、契約通りの品質や数量が守られているか、有害な物質が含まれていないかを厳しくチェックする「貿易の番人」とも言うべき存在がいます。彼らの発行する一枚の証明書が、何十億、何百億円もの取引の信頼を担保しています。 今回は、70年近い歴史を誇る日本の国際検査機関のパイオニア、海外貨物検査株式会社(OMIC)の決算を読み解きます。農産物から巨大な工業プラントまで、あらゆるモノの品質と安全を世界中で守る、知られざるグローバル企業のビジネスモデ…