三浦英之「白い土地」を読んだ。情報、そして情報の伝達って怖いものだなと思った。 東日本大震災による福島第一原発の水素爆発で浪江町の住民が避難した方向は放射能物質が飛散する方向だった。自治体による指示だったが、浪江町には拡散予測が知らされていなかった。政府も県も予測方向を知らされていたが、パニックを恐れて浪江町には知らせなかった。在職中に亡くなった浪江町町長・馬場有さんは、死ぬまでその方向に住民を避難させたことを悔いていた。情報があれば、より放射能物質を避けた避難と、もっと住民の命を守る行動ができたはずだと。 当時、浪江に住んでいた自分の母親が避難した時、なぜ線量が高いところに向かっているのか不…