表題通り、本記事はこれから【南北朝負傷統計を見直す】という項目を始めるに当たっての事前注釈となります。 注1:防御施設・防御設備という呼称の使い分けについて 本論では進軍の障害となる塀・柵・木戸・堀・逆茂木などの設置物・装置を「防御”設備”」と呼び、それらを備えた城・屋敷・寺・関所などの建築物や、それら設置物によって防御のための備えが施された自然地形や区画等の方を「防御”施設”」として定義します。諸書で様々に使われている用語ですがその使い方について何か物申す等ではなく、あくまで自論内で明確にしておきたいという意図からこう銘記しておきます。 注2:負傷統計は死因の統計ではないことについて 南北朝…