長嶋有『猛スピードで母は』 今日は読書の話で、最近読んだ本2冊の感想。 1冊目は長嶋有の『猛スピードで母は』。ブックオフに立ち寄った時、100円コーナーで目についた。作者についての予備知識はゼロ。かなり以前の芥川賞受賞作で、題名が印象に残っていたというそれだけの理由で買ってみた。 80ページくらいの短編小説が2作。1作目が「サイドカーに犬」。 作者についての知識を入れないで、さっそく読み始める。読みやすい文章だ。語り手は女の子で、母が家出し、洋子さんという父の愛人が家にやってきた小4の夏休みの話が語られる。出だしで作者は女性かと思った。長嶋有というペンネームは男女どちらともとれる。また、書き方…