いい子は家で作者:青木 淳悟新潮社Amazon こわっ! っていうのが最初の感想。じゃ、いったい何がこわいのか、それを説明するのは、難しい。宮内孝裕と名乗る次男の視点から、たんたんと家族の話が語られる。会社勤めを辞めてふたたび同居するようになった長男。家事を通じて家族を縛る母親。母親はいつも次男の靴のことばかり言う。「靴ひもの交差のさせ方が変」「ひものあまりが長くて危ない」「外はぜんぜん汚れてないのに中が相当臭くなってる」「出かけるんなら洗っちゃうし、出かけないんなら洗わない」母親の発言は靴から息子の外出へとビミョーにシフトしてくる。定年退職してうちにいる父親は毎日テレビばかり見ている。次男は…