暑い日が続きます。そして、こんな時期は、食中毒に注意しなければならないのですが、残念なことに、つい先日もうなぎを食された方の間で発生してしまいました。黄色ブドウ球菌が患者の便から検出されたことから、調理過程で混入した黄色ブドウ球菌が原因とみられています。 黄色ブドウ球菌は、人や動物の皮膚、鼻咽腔、室内、調理環境など自然界に広く分布しています。そして、黄色ブドウ球菌は30~37℃の広範囲の温度域で活発に増殖します。この黄色ブドウ球菌、やっかいなことにエンテロトキシンという耐熱性の毒素を産生します。このエンテロトキシンですが、100℃、30分の加熱でも不活性化しない、耐熱性の毒素です。不活性化され…