“虱目魚”と並ぶ台南の味として思い浮かぶのは“鱔魚(タウナギ)”です。とりわけこの食材を使った“鱔魚意麵”はとても庶民的なB級グルメとして知られています。台湾南部で働いていたころ、同僚に連れられてこの鱔魚意麵を食べに行ったことがありました。とてもおいしくて強く印象に残っているのですが、職場で出会う台湾人留学生にそう言うと、ときどき「微妙」な表情をされることがあります。ウィキペディアの「タウナギ」の項には「血液が多いために肉は独特の黒い色で、日本ではほとんど食べる習慣がない」と書かれています。たしかに台湾の店先で調理のために処理されているそれは赤黒くて、人によって好みが分かれるかもしれません。私…