日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)参加チームによって争われるリーグカップ。
特別協賛社はヤマザキビスケットで、2016年9月から「JリーグYBCルヴァンカップ」の大会名称となる。1992年開催の第1回から2016年8月までは「Jリーグヤマザキナビスコカップ」の名称だった。
主題は公益社団法人日本プロサッカーリーグ、公益財団法人日本サッカー協会。
Jリーグ(J1リーグ)、天皇杯全日本サッカー選手権大会と並んで日本3大タイトルとされる。
決勝戦は通常、11月3日(文化の日)に国立霞ヶ丘陸上競技場(国立競技場の改修のため、2014年以降は埼玉スタジアム2002を使用)で行われ、フジテレビ系全国ネットで生中継される。
優勝チーム(カップウィナー)には、賞金1億円とJリーグカップ(チェアマン杯)、ヤマザキナビスコカップ(スポンサー杯)、メダルが贈られ、2007年からは翌夏に開催されるスルガ銀行チャンピオンシップへの出場権も与えられる。準優勝チームには賞金5000万円に楯とメダル、3位(2チーム)には賞金2000万円と楯が贈られる。
ちなみに日本サッカーリーグ(JSL)時代にはJSLカップと言うカップ戦があった。
また、日本リーグ末期には上記とは別にコニカカップがあり、このカップ戦も当初コニカ(現・コニカミノルタ)がスポンサーとなる予定だったが、降板しヤマザキナビスコに代わった。
最近はサッカー日本代表が招集される期間中に行われることが多いため、チームとしての実力も試されるが、控え選手のテストという位置づけで臨むクラブもある。ただし、Jリーグの定めるベストメンバー規定に準じたメンバーを組む必要がある。
1992年開催の第1回から2016年8月までの大会名称は「Jリーグヤマザキナビスコカップ」(略称はナビスコカップ)。ヤマザキナビスコが20年以上に渡って冠スポンサーを務め、2013年に同一スポンサーによる世界最長のカップ戦としてギネスに認定された。
2016年8月をもってヤマザキナビスコがナビスコ(米国法人)とのライセンス契約を終了し、同年9月1日付けでヤマザキビスケットに社名変更した。このため2016年9月より、大会名称を「JリーグYBCルヴァンカップ」(略称はルヴァンカップ)に変更、大会タイトルマークデザインも新たにデザインされた。特別協賛社であるヤマザキビスケットの新ブランド名となる「YBC」と、2016年9月に新発売されるクラッカーの基幹商品「ルヴァン」の名前を冠した大会名称となっている。
大会の開催方式は一定ではなく、日本代表が参加する国際大会のスケジュールやAFCチャンピオンズリーグの出場枠拡大などの影響によって、その都度変更されている。現在はJ1リーグ所属の18チームで争われているが、Jリーグ準会員*1やJ2リーグのクラブ*2が参加した年もあった。1995年大会はリーグ戦が52試合という過密スケジュールだったため、開催されなかった。
J1リーグ所属の18チームで争われる。予選リーグ(グループリーグ)と決勝トーナメント(ノックアウトラウンド)で構成。AFCチャンピオンズリーグに出場する4チームはシードとしてグループリーグ出場を免除され、決勝トーナメントから出場する。
試合ルールなどはリーグ戦に準ずるが、累積警告は2回で出場停止。予選リーグの累積は決勝トーナメントに影響しない。またナビスコカップの警告の累積は、リーグ戦には影響しない。
予選リーグは、AFCチャンピオンズリーグ出場チームを除く14チームを7チームずつの2組に分け、1回戦総当たりのリーグ戦を行う。順位決定方式はリーグ戦に準ずる。各組の上位2チームが決勝トーナメントに進出。
決勝トーナメントは予選リーグを勝ち抜いた4チームにAFCチャンピオンズリーグに出場した4チームを加えた計8チームで競う。準々決勝・準決勝はホーム・アンド・アウェー方式。勝敗・得失点差ともに並んだ場合はアウェーゴール数で決定。それも並んでいる場合は延長戦・PK戦で決着
決勝は11月3日、国立霞ヶ丘競技場での一発勝負。90分で同点の場合、延長戦・PK戦で決着。
2011年大会は東日本大震災の影響により当初のスケジュールを変更、予選リーグを中止して、全試合ノックアウト方式のトーナメントで争われることになった。1・2回戦はAFCチャンピオンズリーグ出場チームを除く14チームが参加して、ホーム・アンド・アウェー方式で行われた。準々決勝からAFCチャンピオンズリーグ出場チームが参加し、準々決勝から決勝まで1試合決着で争われた。決勝戦は例年11月3日のところ、10月29日に行われた*3。
国立霞ヶ丘競技場が改築工事に入るため、決勝戦を埼玉スタジアム2002で開催。
回 | 年度 | 優勝 | スコア | 準優勝 |
---|---|---|---|---|
1 | 1992 | ヴェルディ川崎 | 1 - 0 | 清水エスパルス |
2 | 1993 | ヴェルディ川崎 | 2 - 1 | 清水エスパルス |
3*4 | 1994 | ヴェルディ川崎 | 2 - 0 | ジュビロ磐田 |
4 | 1996 | 清水エスパルス | 3 - 3 aet (PK 5-4) |
ヴェルディ川崎 |
5*5 | 1997 | 鹿島アントラーズ | 2 - 1 5 - 1 |
ジュビロ磐田 |
6 | 1998 | ジュビロ磐田 | 4 - 0 | ジェフユナイテッド市原 |
7 | 1999 | 柏レイソル | 2 - 2 aet (PK 5-4) |
鹿島アントラーズ |
8 | 2000 | 鹿島アントラーズ | 2 - 0 | 川崎フロンターレ |
9 | 2001 | 横浜F・マリノス | 0 - 0 aet (PK 3-1) |
ジュビロ磐田 |
10 | 2002 | 鹿島アントラーズ | 1 - 0 | 浦和レッズ |
11 | 2003 | 浦和レッズ | 4 - 0 | 鹿島アントラーズ |
12 | 2004 | FC東京 | 0 - 0 aet (PK 4-2) |
浦和レッズ |
13 | 2005 | ジェフユナイテッド千葉 | 0 - 0 aet (PK 5-4) |
ガンバ大阪 |
14 | 2006 | ジェフユナイテッド千葉 | 2 - 0 | 鹿島アントラーズ |
15 | 2007 | ガンバ大阪 | 1 - 0 | 川崎フロンターレ |
16 | 2008 | 大分トリニータ | 2 - 0 | 清水エスパルス |
17 | 2009 | FC東京 | 2 - 0 | 川崎フロンターレ |
18 | 2010 | ジュビロ磐田 | 5 - 3 aet | サンフレッチェ広島 |
19 | 2011 | 鹿島アントラーズ | 1 - 0 aet | 浦和レッズ |
20 | 2012 | 鹿島アントラーズ | 2 - 1 aet | 清水エスパルス |
21 | 2013 | 柏レイソル | 1 - 0 | 浦和レッズ |
22 | 2014 | ガンバ大阪 | 3 - 2 | サンフレッチェ広島 |
23 | 2015 | 鹿島アントラーズ | 3 - 0 | ガンバ大阪 |
24 | 2016 | 浦和レッズ | 1 - 1 aet (PK 5-4) |
ガンバ大阪 |
25 | 2017 | セレッソ大阪 | 2 - 0 | 川崎フロンターレ |
年度 | 選手 | 所属クラブ | 国籍 |
---|---|---|---|
1992 | 三浦知良 | ヴェルディ川崎 | 日本 |
1993 | ビスマルク | ヴェルディ川崎 | ブラジル |
1994 | ビスマルク | ヴェルディ川崎 | ブラジル |
1996 | サントス | 清水エスパルス | ブラジル |
1997 | ジョルジーニョ | 鹿島アントラーズ | ブラジル |
1998 | 川口信男 | ジュビロ磐田 | 日本 |
1999 | 渡辺毅 | 柏レイソル | 日本 |
2000 | 中田浩二 | 鹿島アントラーズ | 日本 |
2001 | 榎本達也 | 横浜F・マリノス | 日本 |
2002 | 小笠原満男 | 鹿島アントラーズ | 日本 |
2003 | 田中達也 | 浦和レッズ | 日本 |
2004 | 土肥洋一 | FC東京 | 日本 |
2005 | 立石智紀 | ジェフユナイテッド千葉 | 日本 |
2006 | 水野晃樹 | ジェフユナイテッド千葉 | 日本 |
2007 | 安田理大 | ガンバ大阪 | 日本 |
2008 | 高松大樹 | 大分トリニータ | 日本 |
2009 | 米本拓司 | FC東京 | 日本 |
2010 | 前田遼一 | ジュビロ磐田 | 日本 |
2011 | 大迫勇也 | 鹿島アントラーズ | 日本 |
2012 | 柴崎岳 | 鹿島アントラーズ | 日本 |
2013 | 工藤壮人 | 柏レイソル | 日本 |
2014 | パトリック | ガンバ大阪 | ブラジル |
2015 | 小笠原満男 | 鹿島アントラーズ | 日本 |
2016 | 李忠成 | 浦和レッズ | 日本 |
2017 | 杉本健勇 | セレッソ大阪 | 日本 |
表彰者は ニューヒーロー賞 を参照