LAZY

前回から続いて、初期アルバムよりLAZY編曲による楽曲について語ってみます。 1978年12月リリースの『Dream a Dream』は、シングルでいうと「燃えろロックン･ロール･ファイヤー」「地獄の天使」「ハローハローハロー」の時期に作られたスタジオアルバムとなります。 2008年の紙ジャケット複刻版CD（2008年）では、”影山ヒロノブと井上俊次が語る『Dream a Dream』“というセルフライナーノーツがあります。 少し長いのですが、引用してみます。 井上：シングル曲やシングル候補曲だったものばかりを集めて作られた「This is the LAZY」が、僕ら自身の知らないうちに完成し…

1978年にリリースしたアルバムから、LAZYが編曲を担当した楽曲について語ってみようと思います。 まずは1978年3月リリースのファーストアルバム「This is the LAZY」。 「赤頭巾ちゃん御用心」までのシングルA面B面とシングル候補だった曲を集めたもので、メンバーオリジナルの曲は入っていないけれど、レイジー編曲とクレジットされた2つの曲があります。 スタジオ版よりライブ版の方がより生音に近いので、同年リリースのライブアルバムで聴いてみます。 「レターでキッス」作詞・作曲：森雪之丞／編曲：レイジー youtu.be コードは C Am Dm Gの循環。 これイチロクニーゴーといって…

今日はデビュー曲"Hey! I Love You!"について語りつつ、聴き比べもしてみます。 ハードロックを完コピするために練習に明け暮れていた時を経て、 デビューではアイドルポップ路線に乗るしかなかったLAZY。 初めてポップな歌謡曲を演奏することになったメンバーは、かなり戸惑い悔しい思いをしたのだと、今頃になって知りました。 井上ポッキーによると、 当時は新曲を練習するのにもデモテープがなくて、手元には譜面だけが届きました。譜面を見ればコードはわかるのですが、ポップな「シャッフル」というリズムがどうも難しくて。 今なら簡単に弾けますが、ロックバンドで活動してきたレイジーには弾き慣れないリズ…

今日は時代を遡って、1977年のデビューしたばかりの頃のLAZYを語ってみます。 デビュー曲リリース前に出演したTV番組では、 Rod Stewartが所属したFacesの曲のカバーを演奏していました。 LAZYの系譜はやはりブリティッシュロックなのだな、 と思わせてくれる選曲です。 オリジナルはこちら。「Stay with me」 youtu.be なかなか渋くて、大人のロックという味付け。 歌詞の意味は、遊び慣れた成熟した男女の 「ベイビー・アイ・メイク・ア・モーション」 ですね、これ。 これを平均年16.6歳の少年たちがやると、こうなります。 youtu.be 高崎スージーのRon Wo…

ヘッドフォンをしてステレオのボリューム少しあげて、アルバム『宇宙船地球号』にハリを落として最初に聞こえた曲”DREAMER” すっごくワクワクしたのを覚えいます。「これがやりたかったんだ。いい。すごくすき。」1980年、私は15歳だったと、アルバムリリースの年を調べてしみじみ。 2025年の今聴いてもかっこいい。 1980年12月 スタジオアルバム版 youtu.be 作詞：高崎晃 補作詞：伊達歩 作曲：高崎晃 編曲：レイジー 今望むものは 夢だけさめた世界はまっぴらごめんRock'n Rollを感じる それだけ全てをかければ Dreamer いつも言いたい放題言わせておけばいいさそれから先は…

冷たい花曇りの空と、満開に近づいた桜を見て聴きたくなった曲。 LAZYではなくて 影山ヒロノブミッシェルのソロアルバムから。 “卒業アルバムの中の無傷な夢〜返信〜” （作詞•作曲•編曲 影山ヒロノブ） 覚えていますか あの頃の事 夕焼けに染まる 校舎の窓辺で いつも二人きり 空を見上げては時間を忘れて話したよね 覚えていますか 旅立ちの時 不安や迷いは 僕にはなかった 都会の怖さも 君への想いも 「未来」の文字で かき消したんだ Time goes by 駅のホームで 手を振る君を思い出す 小さな初恋 小さな僕の故郷 空にサクラ舞い散る季節は切なくて 古いアルバムの中に 君の笑顔を探す あれか…

LAZYといえばこれ。『赤頭巾ちゃんご用心』 1998年の再結成にあたって、”赤頭巾だけは、しない”と封印したとか。 まずは1978年当時のシングル盤で （作詞：杉山政美 作曲：都倉俊一） ああ、良いですね。レコードの音だ。デジタルリマスターCDにはない、温かい音。キーボードが際立っています。しかし、ギターはどこに？っていうくらい控えめなミキシング。 当時ピンクレディーの振り付けで有名だった土居甫氏による振り付けで演奏していたのですが、その振り付けがとにかく嫌だったと、高崎スージーが語っています。 高崎「普通にあれをやってるんだったら『ええ曲やね』って思うんやけど、派手なジャンプスーツ着てさ、…