始まり Happy Hacking Keyboard(以下HHKB)は、東京大学名誉教授・和田英一氏が考案した日本語入力効率化研究の成果として1996年に登場した。フルサイズキーボードが主流だった当時に60%レイアウトを採用した革新性が評価され、以後も「余計なキーを排し、指の移動量を最小化する」という理念を頑なに守り続けている。その歴史と思想の一貫性こそが、HHKBを“伝説”と呼ばせる理由である。 小型化の潮流 2025年現在、40%や30%レイアウトまで市販品が登場し、小型キーボードは珍しい存在ではなくなった。それでもHHKBが持つ圧倒的なブランド力は揺らがない。理念を守りながらもBluet…