30歳の頃、故・森田芳光監督の「の・ようなもの」と言う映画が好きで、テレビの深夜番組で放送されたときに、VHSビデオテープに録画をしておいて、何度も何度も観た。若手落語家を描いた青春映画。この映画の中で主人公の若手落語家しん魚(しんとと)が女子高校生とデートをしたあとその子の家まで送って行き、帰りに終電を逃し、歩いて帰る場面があった。終電が行ってしまったのは京成の堀切菖蒲園とかそのあたりの駅だったかな、そこから浅草を越えて家に歩いて帰る。このとき、しん魚が夜の町の光景を目にしながらその光景を頭の中で短い言葉で描写していく場面があって、そこがすごくいい。きっと設定は夏で、家に着くころにはもう明る…