目一杯釣られる

はやぶさが、帰ってきます。
小惑星探査機『はやぶさ』(MUSES-C)JAXA

はやぶさ」のカプセルは、日本時間6月13日(日)23時頃(協定世界時14時頃)地球へ再突入し、ウーメラ立入制限区域への着陸を目指します。

で、記念商品も出てます。
 
1/32 小惑星探査機 はやぶさ青島文化教材社

●こんなこともあろうかと!7年の航海を終え、地球への帰還が待たれる小惑星探査機「はやぶさ」をプラモデルキット化! 1/32スケールプラモデルキット小惑星イトカワの形を模した台座付き小型ローバ・ミネルヴァ付き ※本商品はJAXA承認商品です。●
¥2,100(本体価格 ¥2,000)

発注完了。
 
はやぶさ迎え酒(オレンジゼリー×企画日本酒蔵)(企画日本酒蔵)

〜迎え酒内容〜
ご注意:はやぶさ迎え酒は2本で1セットになります。
(中略)
[ 日本酒原材料 ]
 
1)「はやぶさ君ver.」純米吟醸(山廃)
■原料米 ※越の雫(こしのしずく)
精米歩合 麹40% ・ 掛55%
■日本酒度    +4.0
■アルコール度   16.5
■酸 度        1.8
■使用酵母 田嶋2号(蔵つき酵母) ※福井県酒造好適米
 
2)「はやぶささんver.」純米大吟醸
■原料米 麹/山田錦兵庫県産)  掛/五百万石(福井県産)
精米歩合 麹40% ・ 掛50%
■日本酒度    +3.0
■アルコール度   15.5
■酸 度        1.4
 
720ml 化粧箱入り ※熨斗(のし)対応可
価格 : 5,250円(内税)

ふ、福井の酒?
飲んだこと、ないかも?
純米吟醸に、純米大吟醸。日本酒度も酸度も、おかしな数字じゃないし、山田錦使ってるなら、ぶっ飛んだことにはなんないよな……。
 
……騙されといたらぁ!
発注完了!
 
 
でさ。
民主党叩きに繋げたいとこだけど、ごめん、私も知らなかった話なので。
ここで改めて紹介する。
 
はやぶさ」は現在進行形の存在だけど、次世代、次々世代のミッションが進行中なのよ。
小惑星探査機「はやぶさ2」JAXA
小惑星探査機「はやぶさMk2」/「マルコ・ポーロ」JAXA
 
はやぶさMk2」は、欧州との共同プロジェクトに発展してる。もはや「はやぶさ」は、ある意味、ブランド名なのよ。
ところが、NASAが「はやぶさ2」を猛追撃していた。
「はやぶさ」の近況と 「はやぶさ-2」 にむけて (JAXA)

2006年11月29日Up!!
 
●次は、まず「はやぶさ−2」を行えたら..と思います。
・「はやぶさ」は、我が国が独自に開発した探査方法で、技術要素の実証に成功したといえるでしょう。
・国際的に我が国が積極的に貢献できる太陽系探査として、実施していけたらよいと思います。
・今やサンプルリターンを狙える世界の最前線に立ったところで追われる側に立っています。先手を打って推進することを期待したいところです。
・「はやぶさ」ももう過去のものです。若い人たちが、「はやぶさ」を超えてほしいものです。
 
はやぶさの成果もまた盗られてしまうのでしょうか。
先手をとられたとは、打たれてはじめてわかるもの。すぐれた企画とは、先手をうつこと。
はやぶさ-2 ができないと、せっかく日本が先手を打っていながら、先行される可能性。残念ながら、内示される来概算で通る可能性は高くないと言われている。なんとか、声をあげたいところ。応援もほしいです。
 
アメリカの最近の動き
OSIRISミッションの検討開始(Phase A)
2011年打ち上げで、C型の小惑星1999RQ36へのサンプルリターンを行う構想です。
2013年に小惑星到着で、地球帰還は2017年の予定です。
はやぶさ2」とほぼ同じことを目指すミッションです。
はやぶさ2」が2007年に開始できないと、OSIRIS が最終選抜された時点では、追いつけません。
 
有人小惑星探査についての言及
地球軌道に接近するタイプの小惑星に人類を送る構想が発表されました。
人間が小惑星まで行くことは、無人探査機より多くの科学探査が行えるだけでなく、有人で火星やそれ以遠に行くための準備ともなるものです。
 
アメリカとの関係
日本がNASAのOSIRISに参加することは、日本が持つ有利性や独自性を放棄することを意味しており、日本にとって益がないばかりか、惑星探査において大きな損失につながるものです。
逆に、日本が「はやぶさ2」を実施し、そこにNASAを参加させれば、日本の先進性を維持しながら、惑星探査分野における国益を維持することができます。
アメリカが有人小惑星探査を提案してくると、サンプル採取については、無人探査機の比ではなくなりますが、事前の詳細な調査なしに有人探査が行えるとは思えないところです。人類が到達できそうな小惑星を日本が先行して探査をしておくことは、将来に有人小惑星探査が行われる場合においても、日本の優位性を確保しておくことにつながります。
 
●その他
科学教育としての意義
はやぶさ」では、一般社会でも大きな関心を持たれ、教育やパブリック・アウトリーチなど様々な場でミッションやその成果の紹介が行われました。
はやぶさ2」で、これをさらに組織的に進めてることで、子供たちの科学への関心を高めたり、国民の科学的レベルを上げることにより積極的貢献できます。
はやぶさ2」によって得られた成果を世界に発信することで、日本という国の文化や教育レベルを世界に示すことができ、世界の科学教育でも指導的な立場に立つことができるようになるわけです。
応援してください、「はやぶさ2」。「はやぶさ」の成果があぶない。

私は、JAXAは、相当にしぶとい組織だと思っている。
発足以来、散々にマスコミと政治家に叩かれ続けてきて、なお小予算で多大な成果を叩き出してきた組織だから。
 
そのJAXAが、2006年に、ここまでの弱音を吐いていた。
まだ、「かぐや」打ち上げ前で、「はやぶさ」もバッテリ充電が終わったものの帰還開始前の頃、とは言え。
 
まぁ、幸い、2007年のディスカバリー計画では、OSIRISプロジェクトは落選して、月探査計画GRAILプロジェクトに予算がついて……いやいや、GRAILプロジェクトでは「かぐや」の100倍精度で月の重力分布を探査するらしく、「かぐや」のデータを一気に陳腐化させる可能性があって、これはこれで凄いプロジェクトなんだけど。 
この辺、月に有人探査船をもう一度送るぜ、って米国の都合もあるみたい。
 
ところが。
2010年現在、OSIRISはニュー・フロンティア計画の次期ミッション最終候補に生き残っていて、採用されれば今度こそ2015年〜2018年の間に打ち上げられる。
はやぶさ2の打ち上げ予定は、2014年頃。割と緊迫している状況。
 
それなのに、仕分けなんて政治ショーでJAXAの予算削りやがって……って言う話もあるんだけど。
これ、中身見ると、ちっとも成果の出てこないGXロケットの開発中止とか、日本ですら技術的に難易度が高すぎて実用化が遠すぎるLNGエンジンの凍結とか、ほとんどの人が知らない広報センターのJAXAi(ジャクサアイ)の廃止とか、数字の上ほど、プロジェクトに影響がなかったり。
JAXAiなぁ。一度、行きたかったのになぁ……GXといい、LNGといい、この辺はJAXAの失態としか言いようが無いんだよなぁ。
それでも、HTV(宇宙ステーション補給機)や衛星の予算も1割削られてます。元々少ない予算を削りやがって、いくら不況でも酷すぎないか、でも不況だもんな……ってとこで、やむなし、ってのもあったり。
 
とはいえ、OSIRISが迫ってきてる訳で。
 
結論として、JAXAを応援して下さい、「はやぶさ」「あかつき」で開発が終わるんじゃないんですよ、って話です。