2010年の映画について

記録として2010年に観た映画の全ランキングを下にまとめます。対象は劇場で観た新作映画にしました。劇場で観た「童貞。をプロデュース」「我輩はカモである」とかDVDで観た「インビクタス」「トイ・ストーリー3」は外しました。全57本か...。しゃかりきで57本。いや、確かに映画観ない人からすりゃあ多いけどさ。ガチの映画ファンはもっと観てらっしゃいますもんねえ...。ま、こんなもんですよ。


1.ライブテープ
2.堀川中立売
3.キック・アス
4.島田陽子に逢いたい
5.アヒルの子
6.スプリング・フィーバー
7.making of LOVE
8.十三人の刺客
9.エクスペンダブルズ
10.インセプション


11.SRサイタマノラッパー2 〜女子ラッパー☆傷だらけのライム〜
12.ナイト&デイ
13.特攻野郎Aチーム THE MOVIE
14.クロッシング
15.ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う
16.ゲゲゲの女房
17.ヒックとドラゴン
18.(500)日のサマー
19.ヒーローショー
20.ブルーノ
21.ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
22.アウトレイジ
23.nude
24.ビッチ・スラップ 危険な天使たち
25.息もできない
26.第9地区
27.セックス・アンド・ザ・シティ
28.サロゲート
29.ベオグラード1999
30.LINE
31.プレシャス
32.ハート・ロッカー
33.カラフル
34.アバター
35.カールじいさんの空飛ぶ家
36.乱暴と待機
37.パーマネント野ばら
38.ベスト・キッド
39.川の底からこんにちは
40.ソラニン
41.借りぐらしのアリエッティ
42.かいじゅうたちのいるところ

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43.SPACE BATTLESHIP ヤマト
44.告白
45.雷桜
46.玄牝
47.死刑台のエレベーター
48.インシテミル 7日間のデス・ゲーム
49.マザーウォーター
50.食堂かたつむり
51.パレード
52.レイトン教授と永遠の歌姫
53.パラノーマル・アクティビティ
54.BANDAGE 
55.エアベンダー
56.矢島美容室 THE MOVIE 〜夢をつかまネバダ
57.BECK


42位以下ははっきりと「つまらない!」もしくは「嫌い!」っていう映画です。今年は「ヤマトより良いか?悪いか?」で物事を決めましたよ。「ヤマト」って便利な作品ですねえ。
意識してなかったんだけど、今年のランキングをつけてみてわかったのは「自分勝手に振る舞っている奴の映画」はランキングが自然と下位になってました。「好きなようにおやんなさい。(マザーウォーターより)」系の作品はどうも好きになれません。逆に「誰かの為に何かをやろうする作品」とか「家族や仲間を大事にしようとする作品」は全体的につまんなかったとしてもボクはだいたい好きですよ。


ここからは今年思った事をぼんやりと。


今年は去年よりも更に「twitter」というものに色んな映画を教えてもらいました。twitterやってなかったら「島田陽子に逢いたい」「making of LOVE」「堀川中立売」「スプリング・フィーバー」なんて作品は多分知らないまんまだったと思います。また直接「この作品観てみてください!」って言われた作品も多かったです。「クロッシング」「nude」「乱暴と待機」は直接言われて観に行きました。「アヒルの子」に関しては監督から直接リプライが飛んできましたよ。で、大事な事は「観てください!」って言われた映画ってのは100%の確率で面白い!っていう事。


twitterと映画に関しては、今年は特に映画アカウントの皆さんがよく努力されていたように思います。去年の「ロボゲイシャ」が印象的だったけど(あれ非公式だったけどね)、今年はほとんどの映画がそれぞれアカウントを持っていたんじゃないですかね。ただ、これも去年からぼんやり思って事なんだけど「『面白い』と言う事を伝える温度」の難しさってのをクリアしてるアカウントはなかったです。去年の「マイマイ新子」、今年の「第9地区」「ハングオーバー」もそうだったんだけど、あまりにもみんなが面白い面白いっていうのばっかり見てると、実際作品を観た時にそんなに感動がないっていう...。「100点です!」って言われてる作品を観に行って「100点でした!」っていう確認作業にしかならないっていう現象がよく起こりました。期待してんのは120点くらいの内容なんですけどね。twitterの映画アカウントはだいたい公開情報とTL上で褒めているツイートをRTするっていう作業がメインになってるから、映画アカウントを観る前にフォローすると単に期待値のハードルが上がっていくだけのような気がします。本音を言えば悪い評価もRTしてもらえると良いんだけどね。来年の映画アカウントはさらに違う事しないとダメだろうなあと思いました。映画アカウントで珍しいと思ったのは「堀川中立売」。中の人が観て良かったらしく、同時期に公開されている「スプリング・フィーバー」を「堀川中立売」アカウントで宣伝してました。これはなかなか出来ない事。


テレビ局製作の映画もまた多く公開されましたねえ。「踊る大捜査線3」とか「ハナミズキ」「海猿」はタイミングが合わなくて観なかったんだけどムチャクチャヒットしたんだよね。よくテレビ局が映画を滅ぼすみたいな意見を目にするけど、ボクはあんまりそう思わないんですよ。実際お客さんを多く映画館に呼んじゃってんだもの。映画界において本当に悪い奴は、作品をテレビ局に任せて、オリジナルの作品がしょぼいっていうメジャーの映画会社だと思ってます。メジャーの映画会社がテレビ局に頼らずに出したオリジナルの企画で今年当たった映画ってあるのかね?しかもテレビ局を悪評のスケープゴートにしてるからね。本当に罪深いと思うよ。また「ハングオーバー」とか「キック・アス」なんていう大ヒット作品をビデオスルーしようとしてた配給会社の先見の明の無さに絶望してますよ。「どうせ日本の客にはあたらないよ」なんて、ものすごく観客をなめてかかってるようで腹立たしいですよ、本当に!配給会社は今回の「キック・アス」の大ヒットをバカみたいに喜んでる場合じゃなく、猛省して今後の為にセンスを磨いた方が良いですよ。


まあ、とりあえず来年もいっぱい映画観ますよ!面白い作品、つまらない作品、好き嫌いを併せていっぱい観ます。

最後に映画秘宝ムック版創刊号「エド・ウッドとサイテー映画の世界」より、映画評論家の町山智浩さんが書いた「はじめに」を引用して今年の締めにしたいと思います!ボクが映画を観る上で一番大事にしているこころざし。
※部分引用

「牛のクソにも段々がある」。しかし下の段ほどデカい事を忘れてはいけない。この本は欧米だけを扱ったが、アジア、アフリカ、南米・・・・・・この百年間で作られた映画の99.9パーセントは「サイテー映画」なのだ。「映画が好き」と言ってる奴らのほとんどが最上段の「イイ映画」だけしか見ていない。丘の上の名所しか見ない観光客と同じだ。眼下に広がる巨大なスラムを見てから言え!