ばらいろのウェブログ(その3)

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「パレスチナを擁護して」ラテンアメリカからパレスチナ連帯声明


ボリビアのエヴォ・モラレス大統領が7月30日、ガザ地区と西岸のパレスチナ人に対するイスラエルの現在進行中の攻撃という事態に対し、1972年に結ばれたイスラエルボリビア間のヴィザ協定を破棄した際、声明でイスラエルを「テロリスト国家」と宣言した』だって。
立場をすごくはっきり出していて、素晴らしいと思いました。私も、イスラエル国はテロリスト国家だと思います。

■拡散歓迎■


京都の岡真理です。
2008-09年の冬、ガザがイスラエルの大攻撃に見舞われた際、まっさきに連帯を表明したのが、メキシコのサパティスタ民族解放軍でした。マルコス副司令官によって書かれたその連帯声明は、文学的な散文詩でした。
今回も、ラテンアメリカの名だたる知識人および政界人が連名でガザへの連帯声明を発表しました。以下にご紹介いたします。

ラテン・アメリカからイスラエル・ボイコットの呼びかけ

http://electronicintifada.net/blogs/jimmy-johnson/fidel-castro-alice-walker-bolivian-president-condemn-israel-join-latin-american



ジミー・ジョンソン


エレクトロニック・インティファーダ
2014年8月10日


ボリビアのモラレス大統領、合衆国の作家アリス・ウォーカー、退陣させられたホンデュラスのセラヤ大統領、キューバカストロ元首相、キューバのミュージシャン、シルヴィオ・ロドリゲス、エクアドルの作家エドゥアルド・ガレアーノをはじめとする、主に中南米およびカリブ海諸国の著名な政界人が、「ヒューマニティ擁護のためのネットワーク」の名のもと、力強い言葉で表現されたパレスチナ人との連帯声明に署名している。(カストロ元首相は声明が発表された直後に署名。)


パレスチナを擁護して」と題されたその声明は、イスラエルによるパレスチナ植民地主義的占領とガザ地区に対する現在進行中の攻撃、そして合衆国の帝国主義およびヨーロッパによるイスラエルの行動に対する共犯を非難するとともに、グローバルなボイコット・投資引上げ・制裁キャンペーンに対する支持を呼び掛けている。


声明は、ボリビアのエヴォ・モラレス大統領が7月30日、ガザ地区と西岸のパレスチナ人に対するイスラエルの現在進行中の攻撃という事態に対し、1972年に結ばれたイスラエルボリビア間のヴィザ協定を破棄した際、声明でイスラエルを「テロリスト国家」と宣言したことを出発点としている。


以下は「パレスチナを擁護して」声明の全文と、最初の署名者のリストである。




私たちは、「ヒューマニティ擁護のためのネットワーク」の創設者であり、多民族国家ボリビアの大統領である、私たちの仲間エヴォ・モラレスが、イスラエルをテロリスト国家であると宣言したその言葉を私たち自身の言葉として語る。


私たちは、パレスチナの領土の強奪と植民地主義的占領によって創設された国家によってパレスチナ人民に対して実行されているジェノサイドに対する私たちの絶対的嫌悪を表明する。


私たちは、パレスチナ人と彼らのレジスタンス組織、とりわけガザにおける組織が、自分たちを殲滅し、かつて自分たちの祖国であったものの中でかろうじて残っているわずかな一部を奪いとろうとするイスラエルの試みに対して英雄的闘争を繰り広げていることを認め、それに対する連帯を表明する。


私たちは、パレスチナ問題に関するその諸決議が、ワシントンによって、まったき不処罰という形で組織的に侵害されている国連安全保障理事会の異常な不作為を前にし、政治的、財政的、そして軍事的にイスラエルを後援し、支持する合衆国の帝国主義的役割を非難する。合衆国は、歴史を通じて偽善とシニシズムをもって行動してきたが、イスラエルの行動を支持する一方で、自らの主権を擁護するラテン・アメリカやアフリカ、ユーラシアの人民に対して制裁や介入をすると言って脅すことで、またもやその偽善とシニシズムを明白に示している。


私たちは、ヨーロッパ連合を構成している諸政府が、いくつかの場合には当初段階から、現在、生起している事態と共犯していること、そして、寡頭メディアが無条件にワシントンの独裁者たちに従属していることを糾弾する。これを戦争などと呼ぶのはいい加減にしてほしい。実際には、世界でももっとも装備が整った軍隊の一つが、その防衛力が量的にも質的にも比較にならないほど劣っている人民に対して犯しているジェノサイドにほからならない!


私たちはあなたに、イスラエルというテロリスト国家に対するボイコット・投資引上げ・制裁キャンペーンに加わるよう勧める。今は、非難声明を出すだけでなく、積極的かつ創造的な連帯をすべき時だからだ。偽善的にも「プロテクティヴ・エッジ(防護の刃)」などと名づけられたテロリズムの軍事作戦の開始以来、過去数週間にわたり、私たちはパレスチナで1600人以上もの人々が殺され、9000人以上もの人々が負傷するに任せてきた。


私たちはアパルトヘイトとジェノサイドの終結、そして壁と違法な入植地の終結を要求する。1967年11月22日に採択された国連安保理決議242号は、イスラエル国家によって一貫して無視されてきたが、この決議どおり、イスラエルがガザ、西岸、東エルサレムから撤退し、「6日戦争」(1967年)以前に存在した国境に戻り、パレスチナ難民の帰還権を保証することを義務付けた国連安保理の諸決議に従うよう、世界の諸政府がイスラエルに対して要求することを私たちは求める。


私たちは、対話と交渉と、平等な権利と国際的に承認された国境を有する二国家の存在に基づいて、パレスチナにおける紛争が真に政治的に解決されることを要求する。私たちはこの解決はまず、ガザに対する封鎖の即時解除とパレスチナ政治犯の釈放によって始められなければならないと信じる。私たちはALBA[私たちの複数のアメリカの人民たちのボリヴィア同盟]の諸政府、メルコスール[南米南部共同市場]その他の南の諸政府を、ガザにおけるイスラエルの野蛮な行動に反対する連帯の姿勢ゆえに祝する。


私たちは、革命家ネルソン・マンデラの次のような言葉を私たち自身の言葉として用いる。「私たちにはよく分かっている。私たちの自由は、パレスチナ人の自由がない限り、完全なものではない、ということを。」勇敢なパレスチナ人民と、国際法を侵害する「犯罪」国家に対する世界の諸国民のますます大きくなる非難の声の前に、イスラエルは道徳的かつ政治的に、この戦闘に敗北したということを確認する。パレスチナ人の壊すことのできないレジスタンスは、自由な祖国における彼らの子どもたちの笑顔によって、すぐにでも報われるだろう。


イスラエルテロリズムと合衆国の帝国主義に反対し、パレスチナ民族自決の権利と、世界のすべての民族の自決権を擁護して!


2014年8月4日 ラパス、ボリビア


以下署名

Evo Morales, Bolivia; Adolfo Pérez Esquivel, Argentina; Pablo González Casanova, México; Eduardo Galeano, Uruguay; Roberto Fernández Retamar, Cuba; Federico Mayor Zaragoza, España; Silvio Rodríguez, Cuba; Luis Arce Catacora, Bolivia; Gianni Vattimo, Italia; Gabriela Rivadeneira, Ecuador; Alice Walker, Estados Unidos; István Meszáros, Hungría/Reino Unido; Samir Amin, Egipto; Alfonso Sastre, País Vasco; Nardi Suxo, Bolivia; Enrique Dussel, México; Marta Harnecker, Chile; Carmen Bohorquez, Venezuela; Cesar Navarro, Bolivia; Miguel Barnet , Cuba; Franz Hinkelammert, Alemania/ Costa Rica; Héctor Arce Zaconeta, Bolivia; Piedad Córdoba, Colombia; Reverendo Raúl Suárez, Cuba; Martín Almada, Paraguay; Fernando Rendón, Colombia; Graziella Pogolloti, Cuba; Sacha Llorenti, Bolivia; Ana Esther Ceceña, México; Luis Britto, Venezuela; Rafael Cancel Miranda, Puerto Rico; Atilio Boron, Argentina; Theotonio Dos Santos, Brasil; Alfredo Rada, Bolivia; Farruco Sesto, Venezuela; Obispo Pedro Casaldaliga; Catalunya-Brasil; Ángel Guerra Cabrera, Cuba/ México; Juan Carlos Trujillo, Bolivia; Mel Zelaya, Honduras; Hildebrando Pérez Grande, Perú; Patricia Villegas, Colombia/Venezuela; María Nela Prada, Bolivia; Stella Calloni, Argentina; José Steinsleger, Argentina/México; Omar González, Cuba; Hugo Moldiz, Bolivia; Pascual Serrano, España; Raúl Pérez Torres, Ecuador; Obispo Raúl Vera, México; Joao Pedro Stedile, Brasil; Boaventura de Sousa Santos, Portugal; Rodrigo Álvarez Cambras, Cuba; Socorro Gomes, Brasil; Katu Arkonada, País Vasco/Bolivia


[翻訳:岡 真理]
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以上