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2017-05-24 文体とはなにか?〜KJ法を援用して考えた。

文体とはなにか?〜KJ法を援用して考えた。 15:50 文体とはなにか?〜KJ法を援用して考えた。を含むブックマーク 文体とはなにか?〜KJ法を援用して考えた。のブックマークコメント



文体文体と、ついつい無意識に使っているこの言葉、どんなものなのか、考えてみました。まずは、各国語で「文体」をなんというのか、調べました。

Writing style(英語)    Style d'écriture(フランス語

Schreibstil (ドイツ語) Литературиый стиль(ロシア語

文学風格 (中国語

以上に書いたように、「物を書くスタイル」のこと、ひいてはスタイルのことを指すようです。


ところで、この解りやすいような「文体の正体」について、友人と協力して、KJ法のやり方を踏襲し、分析統合してみました。KJ法は、川喜田二郎氏が発案した、資料を整理して、つぎの行動指針を発見するメソッドです。私が70単語くらい、友人も70単語くらい出し合って、カード化し、それを単語相互の関連性を考え、近い事象などでグループ化して、いくつかのセクションにまとめあげます。その上で、全体として言えることを結論とします。


 私の表

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 友人の表

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 相関図

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出来上がった図のなかで、もっと論点が目立ったのは「硬質」(男性的)と「軟質」(女性的)の対比です。関係代名詞を多用するフランス語は軟質で、とくにパスカルの「パンセ」がその代表格です。比較的短いセンテンスであるドイツ語場合、F・カフカの「変身」が硬質で代表格です。


そのような対比が適用される文学作品をいくつか挙げると、「伊勢物語」(硬質)⇔「源氏物語」(軟質)、 「李陵」(中島敦:硬質)⇔「人間失格」(太宰治:軟質)、 「寒山拾得」(森鴎外:硬質)⇔「たけくらべ」(樋口一葉:軟質)・・・などがあります。それぞれを左脳右脳に例えると、この両方を繋ぐものとして「脳梁:のうりょう」があるはずで、もし、そのような文学作品があるとするなら、極めて特異なものであるでしょう。(あるかどうかは解りませんが。)


その分類に似たものとして、サディズムマゾヒズムの対比が挙げられ、二元論とは割り切れない文学作品があるとしました。「鍵」「春琴抄」など、一連の谷崎潤一郎作品。「汝を愛し、汝を憎む。」また、このサディズムマゾヒズムの分野と表裏一体のものとして、自己との葛藤――、「自己破壊」「自己嫌悪」「自己消失」「自己表現」などを友人は挙げていました。


では、これらサブ・グループの上位概念として抽出されたセンテンスを並べてみます。


@「文体とは、語り口のことである。」


@「文体は、漫画で言えば絵柄にあたる。」


@「文体の多くは、句読点の振り方によって表現、また区別される。」


@「文体には大きく2種類あり、硬質・軟質と対比できる。」


@「文体は、他者視点自己との対話によって表現されるに至る。」


@「文体一身専属のものであるが、文体模写をされることはある。」


@「文体は、書く者によって、“色”が付与される。」


@「文体は、温度・湿度によって分類が出来る。」


 (この言葉・温度と湿度の意味については、この過去ログをご覧ください)

  http://d.hatena.ne.jp/iirei/20150222#1424574387

短編小説名手の傾向分析川端康成芥川龍之介梶井基次郎中島敦



今日のひと言:今回のKJ法では、取上げた項目数が多すぎたので、整理・分析に苦労しました。項目は多すぎないほうが良いようですね。




文体の科学

文体の科学

文体練習

文体練習



今日一品



ラムニンニクの芽炒め


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弟作。ラム肉を3時間ほど塩麹に漬け、オリーブオイルニンニクの芽と炒め、クローブ(粉)を足しました。クローブの甘い風味が前面に出て、苦さは感じませんでした。

 (2017.05.17)



コンソメ風味の高野豆腐


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鍋にコンソメ一個を入れて溶かし、山椒を加え、3枚の高野豆腐をふやかして1枚を4枚にして水を絞ったものを投入し、しばらく煮て火から降ろしました。はんなりした風味。

 (2017.05.18)



@真竹の煮物


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通常市場に出回るタケノコは、主として孟宗竹ですが、鹿児島では過去にはタケノコの美味しさの順位というものがあり、「デミョ、コサン、カラ、モソ」とされ(出典は「土を喰う日々:五月の章」:水上勉)、孟宗竹のタケノコは、必ずしも評価は高くなかったことが解ります。


私は、今回のタケノコが正確にはどれに当たるか解りませんが、ちょっと固めながら滋味に溢れていました。なお、前処理には米ぬかではなく苦土石灰を少量使いました。タケノコのエグミ成分であり、尿路結石の原因物質であるシュウ酸マスクするためです。

 (2017.05.19)



タイム入り卵焼き


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ヨーロッパ代表的ハーブタイムThyme)。葉の長さは3、4mmと短いです。この小灌木の香りはうっとりするほどですが、今回初めて卵焼きに入れてみました。高貴な香りに舌鼓を打ちました。


http://d.hatena.ne.jp/iirei/20060110  :タイムに関する記事

 (2017.05.20)





今日の三句


生首を

掲げて追うや

カラスらを


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農家にとって、作物に被害を与える鳥たち。特に賢いカラスが憎いですね。彼らから見て、人の生首は十分に恐怖に価するオブジェです。もちろん、この首はマネキンのものです。ご安心を。もっとも、苗代の段階で鳥害はあるのでしょうか?

 (2017.05.19)



桶に憩う

カワズ三匹

すぐ二匹



外の犬用の桶のへりにいたカエルが私の気配に気づいて蛇口の柱に飛び移りました。その素早さ!

 (2017.05.22)



オーバーキル

草なき畔(あぜ)に

農薬



最近農家は横着になり除草農薬で行いますが、草も生えていないのに農薬を撒くとは・・・

 (2017.05.23)

SPYBOYSPYBOY 2017/05/24 17:56 文体をKJ法で考えてみる、と言うのは大変ユニークかつクリエイティブな試みですね。とても面白かったし勉強になりました。仰るように要素が余りにも多いから切り口が自分の頭の中にあるものがま先ず出てくるのかなと思いました。時間をかけてやったら色んな切り口が出てきそうですね。
これは門外漢の想像ですがAIのディープラーニングはこういうことを物凄い数&スピードで行なっているんだと思います。

sinsintuusinsinsintuusin 2017/05/24 19:31 KJ法を用いて文体とは何かを考えて見よう!と言う発想が出来る森下さんの脳の若さに感心します。同時にそれに付き合う友も素晴らしい方ですね。「友遠方より来たる、また嬉しがらずや」の詩が頭に浮かびました。
昔は除草剤は一切使わず根気よく手で草取りをしました。今は除草剤を使うことが多いのでしょうか?その薬が川に流れやがて海に流れて磯焼けの原因の一つになっているのではと思います。大変ですが出来るだけ除草剤は使わないで欲しいと思います。

iireiiirei 2017/05/24 19:44 >SPYBOYさん
 お褒めの言葉、ありがとうございます。「蛮勇」です。もっとも、10年以来の懸案である次期制作予定の本「行為としての家政学」(仮題)の準備でも、カード化した情報が眠っています。これも今回とは別の女性の友人に協力を願い、行ったものですが、カードによる考察は大変そうだったので、相関図を書くに至っていません。ただ、私のブログのバックナンバー(家政学に関連するもの)を纏めてはありますが、このままでは、なかなか本にならんです。は〜〜、ため息。

ディープラーニング、発想の閃きさえ人間を超えようとするAIですか。恐るべき者ですね。

iireiiirei 2017/05/24 20:05 >sinsintuusinさん
 KJ法、↑のレスでも書いたのですが、私には十年以上前からある課題がクリアーされておらず、その「予行演習」として今回の「文体」に関するKJ法を行ってみたのです。

今回の友人は30歳前後の方で、読書、音楽、ファッションも含め多彩な方です。私ももはや57歳、年齢が下の人とは積極的に付き合う方針です。孔子の言葉、良いですね。

現在では除草をするときに中腰になる必要が無くなる、立ったまま腰を回せば、噴霧器から農薬が出てきて楽ちんなのでしょう。それで野草(農業者の意識の中では「雑草」)は、生えてなくても除草剤を撒くのでしょう。種のうちから殺そうというのでしょうか。でも、こんな農業を続ければ、sinsintuusinさんがおっしゃる、母なる海にも悪影響が出るのは必至でしょうね。

o-uirio-uiri 2017/05/24 22:25 「土を喰う日々:五月の章」は筍でしたか… 6月の梅しか覚えてません。
筍と一言で言ってはいけないくらい、種類や食べ方があるんですね…@@
最初に出るのは孟宗?

レモンバー厶レモンバー厶 2017/05/24 23:18 Kj法ってすごく楽しいです。自由に発想、連想したものを書きあげて、それを分類する。発想、連想する人の生育環境までみえてきたりすることもあるし、一人でするkj法より数人でしたほうがより豊かな情報になりますね。

iireiiirei 2017/05/25 07:41 >o-uiriさん
 貴女も「土を喰う日々」を読まれていたのですか。好著だと思います。私の住む関東地方では、まず孟宗竹が流通し、半月ばかり遅く、細長いタケノコ・・・真竹(?)が出回ります。それはそうと、東北名産のネマガリタケというのも食べてみたいのですが、いまだお目にかかっていません。

iireiiirei 2017/05/25 07:49 >レモンバームさん
 KJ法は、いわゆる「ブレイン・ストーミング」に似ていますが、結果を図示して可視化する点が優れていますね。一人でやるより、複数の人で行うのが良い。「行為としての家政学」、↑で触れたように、まだ相関図の作成はやっていません。怠慢ですね、私。

jun_111230jun_111230 2017/05/25 09:30 iireiさん、こんにちは!
文体は言語の基本ですよね。
何度も繰り返し読みました。
タイム入り卵、コモンタイムですか?

miyotyamiyotya 2017/05/25 09:48 おはようございます。
「タケノコの美味しさの順位というものがあり」
このことは知りませんでした。
我が家では孟宗竹の後に出てくる「布袋竹」が好きで、よく味噌汁で食べています。
今年は竹がはずれで、まだ手に入りません。

iireiiirei 2017/05/25 15:13 >jun_111230さん
 文体について書いた今回のエントリー、読みにくかったと思いますが、繰り返し読まれたことに感謝です。なにぶん、もとのデータが雑多なもので、はい。

タイムは、仰る通り、コモンタイムです。ほかにも色々な変種はありますが、私はコモンタイムが一番好きです。

iireiiirei 2017/05/25 15:21 >miyotyaさん
 まあ、昔の人はタケノコについても、鋭敏な味覚を持っていたのでしょう。「布袋竹」、「土を喰う日々」を確認してみると、「コサン」のことだそうです。4種のうち、2番目に美味しいと、鹿児島の人は考えていたようですね。私は最下位の孟宗竹が好きなのですが。

matsukentomatsukento 2017/05/25 18:42 iirei様、こんばんは。
「文体」ですが、ドイツ語ではシュライブシュテル、と言うのですね(o^_^o)v!!!
ドイツ語で「書く」はschreibenですが、「文=書く」だけに、単語も似てしまうのでしょう♪
ラムとニンニクの芽炒めとオリーブソースの組み合わせ、いい味が出ていると思いまちゅ。
真竹の煮物、豪快にタケノコをぶつ切りにしているのが、これまた最高ですよ〜。
タイム入り卵焼き、ハーブの香りがして美味そうですし、卵料理はオムレツなど、日本にはいろいろありますが、卵かけごはんにも、タイムを使ったら、風味豊かになるかも知れんっちゃぁ〜(^o^)ノ!!!

iireiiirei 2017/05/25 19:59 >matsukentoさん
 schreibenという単語と綴りが共通するので、ドイツ語の文体という単語は同根でしょう。その辺は、ちょっと単語が違っても、ドイツ語、フランス語、英語は言葉の成り立ちが同じです。ロシア語でも、「リタラチュア=文」であり、英語のレテラシイーとほぼ同方向の意味で、最後には「スタイル」にあたる言葉がきますから、西欧文明では、「文体」というと、ほとんど同じ表現を取っていることになります。

真竹、ぶつ切りにしちゃいますね。大雑把な人なので^^

タイムというハーブには「麝香臭:じゃこうしゅう」があり、男性の体臭にも似ています。そこで素敵な男性を例えるのに「あの人はタイムの香りがする」と、古代ギリシャでは褒めたそうです。卵掛けごはんにも、タイムの葉を散らし・・・美味しいでしょうね。

azusarazusar 2017/05/25 23:51 文体とは音楽で言うとなんにあたるのでしょう。

iireiiirei 2017/05/26 05:46 >azusarさん
 虚を突かれたような質問です。難しいですが、作曲家と演奏家では違うような気もします。作曲家の場合、楽譜を書くという行為で、音符を置いていくという作業・・・リズム、メロディ、ハーモニーをつける過程での作曲家本人の表現の有り方が、「文体」に当たると思います。演奏家の場合は、楽譜で指定された音を出すのに当たって、独自の解釈をすることが「文体」であるかのように思います。

annenevilleanneneville 2017/05/26 09:25 こんにちは。タケノコ、思い切り旬で良いですね〜〜。確かに前処理は大切です。実はわたしは無知のせいで、前処理しなかったので、からだに発疹のようなものが出来ました。それ以来あく抜きの大切さを思い知らされましたよ。

生首ww 懐かしの横溝正史風、浪漫ですねww。カラスって本当に賢いらしいですよね。ああいう生き物たちと交流できたらどんな世界なのだろうと、思います。

o-uirio-uiri 2017/05/26 10:41 ネマガリタケ(地域で名前が色々)と思うのですが、細くて短い筍を頂いたことがあります。貴重な物だと聞きました。
味覚音痴な私は、他の筍との味の違いが分かりませんでした(;´・ω・)
本名は「千島笹」ですよね。

azusarazusar 2017/05/26 11:08 質問にお答えくださってありがとうございました。
昨晩、睡魔の中、そんな質問が出てしまいました。
いつも思います。音を表現する記号(音符)は同じで
すが作曲家によって曲の感じはすごく違います。
文体が違うという表現もよいですね。
演奏家のこともお書きくださっておどろきました。
楽器に向かう時間がよりおもしろくなりそうです。

yukiwarisou_0222yukiwarisou_0222 2017/05/26 14:35 こんにちは〜。
「文体」って、文章のスタイルなんですね。
何回も読ませていただきました。
そう言えば、こちらの新聞の「日報抄」は文体が上手いなぁ…と感心せずにいられません(^_^;)

筍の種類にびっくりしています。
我が家は筍(孟宗竹)1本食べただけです。

iireiiirei 2017/05/26 16:53 >annenevilleさん
 タケノコの持つエグミは、シュウ酸やクロロゲン酸が作るのですが、特にシュウ酸は好ましくない作用があります。尿路結石・・・伝統的にこのシュウ酸を大人しくさせるため、昔からコメヌカ+唐辛子は使われていました。ヌカの中のカルシウムでシュウ酸を無害化するのです。

賢いカラスにも、生首に見えるマネキンの頭というのは威圧効果があるのは面白いです。余談ながら、私はシューベルトの「冬の旅」に出てくるクレーエ(鴉)という歌曲が好きです。

iireiiirei 2017/05/26 17:02 >o-uiriさん
 ネマガリタケ、千島笹とも呼ぶのですか。初耳でした。そういえば、大手種苗会社の品目になっていました。(タキイ種苗だったかサカタのタネだったか)でも、私は購入しませんでした。竹や笹の繁殖力はスゴイもので、庭が占領される怖れがあったのです。

iireiiirei 2017/05/26 17:07 >azusarさん
 あまりに鋭い質問にビビりましたが、なんだか的外れなことを言ってなくて、安堵しました。

iireiiirei 2017/05/26 17:14 >yukiwarisou_0222さん
 なんだかんだ言っても、孟宗竹はボリュームもあり、美味しいと思います。だからこそ、スーパーで、もっともよく並ぶのはこのタケノコなのですね。

日報抄は、そちらの新聞で朝日新聞の天声人語に相当すると思いますが、記事のプロ中のプロが書くので読み応えがあるのでしょうね。

pikapikachanpikapikachan 2017/05/26 19:28 専門的な事はチンプンカンプンです(笑)
文の形かな〜と浮かびました。

分析凄いですねーお疲れ様でした。
畑の首…人形と分かっていても怖〜い(>人<;)
うちも色々CDぶら下げたり、強力磁気つけたりしましたけど…
無駄に終わりました(^◇^;)

iireiiirei 2017/05/26 19:55 >pikapikachanさん
 文体・・・書かれた小説の、「書き方のファッション」だと理解すれば良いと思います。文字を衣服に例えればだいたい解るでしょう。いくつもの分析結果を書きましたが、それぞれが、あらたまって文体を形容する文なのです。

賢いカラスでも、生首に見えるマネキンの頭部には怖れを抱くようです。

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