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虚虚実実――ウルトラバイバル このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018-05-19 女系図のインパクト+舟を編む(2本立て)

女系図でみる驚きの日本史』のインパクト 04:12 『女系図でみる驚きの日本史』のインパクトを含むブックマーク 『女系図でみる驚きの日本史』のインパクトのブックマークコメント



この本は大塚ひかりさんが物した新潮新書の一冊で、通常男性を中心に描かれる家系図を、女性を中心に描いてみるとどんなことがいえるか、実行した記録です。10講、5補講からなる労作です。


著者の大塚さんは、中学生のころから古典に関心が高く、古典のうまれ歴史的背景を研究したくて、早稲田大学一文の日本史学に入学した人です。


内容について一つだけ例を挙げると、「頼朝はなぜ、義経を殺さねばならなかったのか」(第9講)。普通政治上源頼朝は、朝廷に対抗する勢力として鎌倉幕府を打ち建てようとしていましたが、異母弟の源義経が、頼朝に無断で、後白河法王から検非違使官位を授かり、舞い上がったのが目障りだったから義経を討ったとされます。つまりは、政治向きのことは解らない軍人としての弟と、政治家である兄の相克だったとされるわけです。


ところが、女系図を描いてみると、また違った視点が現前すると大塚さんは言います。義経の母・常盤は、出自の低い女性であったとは言え、源義朝正妻で、のちに平清盛の妻になりけっして身分の低い女性はいえません。一方頼朝の母はさほど高位で有名なひとではありません。この差異が、華々しい軍事と対女性関係で際立つ義経頼朝が討つ、隠された動機になったと大塚さんは解析します。(白拍子静御前ねんごろになった義経について、白拍子恋人を持つことは、当時ステイタスシンボルのようなものだったとか。)


今日のひと言:大塚さん作成した女系図は、緻密で詳細を極めています。よくこれほど調べたな、と思える労作です。この諸図を転載したくても、この図自体がかたく著作権に守られているとも思われますので、一見の価値あるものだと言うに止めておきます。



愛とまぐはひの古事記 (ちくま文庫)

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舟を編む』(映画):気の長〜い仕事 04:12 『舟を編む』(映画):気の長〜い仕事を含むブックマーク 『舟を編む』(映画):気の長〜い仕事のブックマークコメント



この映画原作は、2012年「本屋大賞受賞作」の同名小説。「三浦しをん」さんの作品架空の大国語辞典「大渡海:だいとかい」編纂を巡るスタッフたちの「静かな奮闘」が描かれています。総括者は加藤剛さんが演じ、定年で社を辞めるスタッフ小林薫さん)が、代わりになるスタッフとして引っ張ってきたのが松田龍平さん演じる馬締(まじめ)光也。あとオダギリジヨーさんがスタッフの一人を演じます。女性陣としてスタッフ黒木華さん、池脇千鶴さんなどが脇を固めます。馬締の恋人として宮崎あおいさん。


観ていて、大変驚いたこと&ある意味当然だと思えたのは、大渡海は企画から出版まで15年かかったこと。総括者は、この本が出版される前にこの世を去るのですが、15年もかかる仕事なら、それもムベなるかな、と思います。


id:muranaさんの指摘で目を見張ったこととして、右・左の区別をどう辞書として説明するかの難問(!)があります。いろいろな説明があるでしょう。方位と関連つけるやりかた、これはむしろ説明煩雑にするだけでしょう。総括者のアイディアとして右が「数字10」の「0」の方、とするのが出てきて、この問題は決着します。まあ、こんな感じで編纂業務は進むのでしょう。ひらめきも必要とする長〜い仕事ですね。



今日のひと言:辞典発売のその日から、次の版のためのデータ収集が始まる・・・辞書編纂仕事は一生ものだと思いました。馬締クンが亡くなったとしても引き継ぐ人がいて、「静かな奮闘」が続くのでしょう。


舟を編む (光文社文庫)

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舟を編む 通常版 [DVD]

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ののはな通信

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博士の愛した数式 (新潮文庫)

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今日一品


@クワの葉の炒め物


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庭に生えている木のなかで、クワ、クサギウコギなどは生命力旺盛で、葉を取り、枝を打っても次々に新芽が出てきて、料理上重宝するとともに、圧倒される位です。この木は驚くほど広く根を張るのです。今回は一抱えもあるクワの葉を炒めてみました。中皿一つ分になりました。味はゴマ油、塩、オレガノ

 (2018.05.14)



マイタケの炊き込み御飯


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昔は取れる時期が限られ、また高価だったので有名なマイタケ(舞茸)、今はいつでも、安く手に入るようになりました。今回は炊き込み御飯。ヤマサ昆布汁とちぎったマイタケ無造作に、研いだ米に合わせ、スイッチをつけて、しばし炊き上がるのを待ちます。

 (2018.05.15)



ラッキョウ漬け


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このごろに出回るラッキョウ。今回の産地は鹿児島県。1kg。大体1000円。なかなか漬け甲斐がありました。根と頭を切り落とし、大鍋でこするように外皮を落とし、酢+醤油砂糖の漬け汁に漬けました。漬かっていく様子を見ながら、一か月くらいで食べ始める予定です。

 (2018.05.17)



@「むらさき祭」とマイタケアヒージョ


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むらさき祭は、タキイ種苗F1作物小松菜一種ですが、ムラサキがかっています。この野菜マイタケを使い、アヒージョにしてみました。

 (2018.05.18)





今日の二句


白花の

ピラカンサなり

霊木か


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昨年、我が家の飼い犬:タエコが死んだとき、赤い実をつけていたピラカンサピラカンサス)を半年ぶりに見て。

 (2018.05.13)



水桶に

映るはザクロ

緋い(赤い)花


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 (2018.05.17)

レモンバームレモンバーム 2018/05/19 13:56 右、左を辞書でどう説明するか、おもしろいですねー。
考えたこともなかったです。それを思ったら辞書を作るって大変ですね。でも、やりがいあるんでしょう。
右は、心臓のない方、とか、南を向いたとき、西になるほう、とか、明の、月の位置、とか、なるほどですね。
iireiさんの住んでるところは自然に恵まれてますね。
身の回りの自然になじんでいてすごくいいなと思います。

iireiiirei 2018/05/19 15:46 >レモンバームさん
 右・左のように、周知のごとく解っている言葉ほど、定義、説明は難しいですね。おうおうにして循環論法に陥ることもありますね。「右:左の反対側」「左:右の反対側」というような。このような説明は避けるように編纂者は工夫するのでしょう。

私はイヌを失って数か月、土日はイヌの散歩コースだった道を散歩するのですが、散歩するごとに俳句が浮かびます・・・自分では最近「植物詩人」だと自己規定しています。

SPYBOYSPYBOY 2018/05/19 19:21 『女系図』、アマゾンのボクのリコメンドに出てきて(笑)、書評を読んで、読んでみたいと思ってました。

ワンちゃんがなくなって、やはり寂しいですよね。ボクは犬と国立競技場の近辺を散歩していたので、今は随分変わってしまったのですが、それでも近くに行くと思い出します。、それだけでなく犬が好きだった食べ物をみるだけで、感傷的な気持ちになってしまいます。

iireiiirei 2018/05/19 19:49 >SPYBOYさん 
 『女系図』、これは視点が斬新で、読む価値はあると思います。私が取り上げた「頼朝VS義経」はまだ解読が容易いですが、平安朝の爛熟期の女系図は、複雑そのもので、これについての知識があれば、乱脈極まりない人間関係も整理されてくると思います。

犬については、私より弟のほうが、より献身的に接していて、私はいくぶんかサボりましたが、散歩と給餌については同等に寄与していました。それでも流石に15年強も接していると、タエコ(犬)のいない道を一人散歩するのは淋しい、といった感慨が生まれ、↑に書いたように散歩ごとに一句生まれる、という詩人としての私にとって「好ましい」精神状態になります。

matsukentomatsukento 2018/05/19 19:51 iirei様、こんばんは。
源頼朝と義経が、異母兄弟とは恥ずかしながら、知らなかったです(o^_^o)v!!!
鎌倉幕府も源将軍が3代で終わって?、後は北条執権政治が続いたのも、不思議な気がしまちゅ。
マイタケは職場で味噌汁の具材で使いますが、炊き込みご飯にするという発想はなかったですよ〜。
ラッキョウは鳥取砂丘の近くに、たくさんのラッキョウ畑がありますが、秋になれば美しい花を咲かせます♪
以前職場でカレーを作った時、付け合わせとしてスーパーで買った酢漬け袋詰めの「鳥取らっきょう」を買ったのですが、加工元は県外だったっちゃぁ〜(^o^)ノ!!!

iireiiirei 2018/05/19 20:59 >matsukentoさん
 頼朝・義経兄弟が平氏を滅ぼしたといっても、その臣下の北条氏は平氏の一族。頼朝兄弟は平氏に依存していたのですね。頼朝は、北条氏に謀殺されたという説もあります。そして、異母兄弟はおおむね仲が悪いということも言えそうです。頼朝・義経兄弟なんか典型的です。

マイタケは、シイタケと同じく、炊き込み御飯にすることは、ありです。以前勤めていたキノコの栽培・販売会社のおススメレシピでも、炊き込み御飯は推奨されていました。

ラッキョウを漬ける季節になりましたね。このラッキョウ、名称を変えて高値で売られます。それは「エシャロット」。本物のエシャロットは、本場フランスでは、タマネギのような野菜です。

sinsintuusinsinsintuusin 2018/05/20 09:18 女系図から歴史を観る、面白い発想で歴史が変わるかも知れません。
元々昔は地域によっては「村公認の夜這い」の風習があってその中で産まれた子供は村の宝として村全体で育てたと言う事もあるようです。その観点からも女系を中心に歴史を観ることは的を得ているかも知れません。
大渡海の映画でのiireiさんの「静かな奮闘」の表現に奥が深そうで興味をそそられます。
アクション映画などとは違った面白さが感じられます。
別れた愛犬との思い出が散歩の途中で蘇る、その気持ち良くわかります。
私も先代の犬と別れてもう9年も経ちますが、ふと思い出しては「会いたいなあ」と叶わぬ事を考えたりする事があります。
心の中ではいまだに生きているのですね。

miyotyamiyotya 2018/05/20 10:09 こんにちは。
ラッキョウの甘酢漬けは作ったことがありますが、
しょう油ベースの方が美味しそうですね。
作ってみたいです。
「水桶に映るザクロの赤い花」涼し気で良いですね。
ザクロは花も、熟れて口が開いた実も絵になりますね。
大好きです。勿論食べるのも。

iireiiirei 2018/05/20 10:35 >sinsintuusinさん
 女系図、仰るように、歴史の見方を変える視点かも知れません。これまでのNHK大河ドラマを顧みて、特異な兄弟がいます。それは豊臣秀吉と弟の豊臣秀長です。二人は父親が異なり、母親が同じ兄弟で、弟の秀長はよく兄の秀吉を補佐しました。これは秀長が死ぬまで続きます。ある意味、稀有な兄弟関係です。その大きな要因は、やはり母が共通だったことにあるかも知れません。

夜這いのこともさることながら、旅人が部落に泊まったとき、生娘を夜伽に差し出し、旅人の「子種」を貰って、その時妊娠した子供を部落で大事に育てるという風習も聞いたことがあります。

「静かな奮闘」という言葉、この映画を観ての率直な感想でした。ダイナミックなアクションはない代わり、静かな闘志が伺える良いお話でした。

タエコ、半年たっても、ピラカンサスの紅い実、白い花つながりで意識の上に昇ってきますね。その分俳句が詠めてその点は良いですね。「喪失は出会いの元」。(←私の表現です。)

iireiiirei 2018/05/20 10:49 >miyotyaさん
 私はむしろ「甘酢漬け」を作ったことがないですが、どちらかと言うと、さほど甘くないラッキョウがすきですので、今回の漬け方で良いかな、と思います。

ザクロ、果物としても美味しいですし、花がまた絵になるほどの「緋色」。多産の象徴として珍重されますし、グレナディン・ジュース(ザクロ・ジュース)は女性特有の病気に効果があると言いますね。

o-uirio-uiri 2018/05/20 11:54 三浦しをんさんの作品は何冊か読みましたが、「舟を編む」は映画化されてのを知ってから、読みたいと思えず、そのままになってます。「舟を編む」ですぐに連想するのが、時代は違いますが「天地明察」

桑の葉の炒め物、綺麗で美味しそうな色です!

iireiiirei 2018/05/20 16:59 >o-uiriさん
 『舟を編む』は映画化作品も地味なお話でしたから、原作の小説はそれに輪をかけて地味であると思います。冲方丁さんの『天地明察』は面白そうですね。囲碁師であり暦学者である主人公。読みたい気もしますが、かなりの長編らしいので、短編専門の私には手が出せないでしょう。

クワの葉の場合、天ぷら、炒め物で風味が生きるようです。お浸しではごわごわしていてちょっと食感が悪い。油と相性がいいみたいです。

bontosyougatubontosyougatu 2018/05/20 22:22 今日、猿ケ京温泉の近くで、まいたけのつけ汁うどんを頂いてきました。昨年秋に、新潟で初めて天然のまいたけを買って食べました。食べた感動は、それほどではありませんでしたが、あれを自分で見つけたら舞い踊るでしょうね。

iireiiirei 2018/05/21 05:11 >bontosyougatuさん
 天然物のマイタケが飛びぬけて美味しかったというわけではなかったのですね。でも自分で発見すればまた一味違ったと思う・・・舞茸の名のとおりですね。舞茸の生えどころを知ったひとは、その在り処を家族にも教えなかったらしいです。

sufuretansufuretan 2018/05/21 17:34 こんにちは、iireiさん。スフレです。桑の葉ってたべれるのですね。お蚕さんがおいしそうにたべている桑の葉です(#^.^#)。ピラカンサスさんの句がいいなっておもいました(#^.^#)。ピラカンサスは赤い実をたーくさん付けているのを知っていましたが、お花はさんは白いのですね。タエコさんのおもいでのピラカンサス。きれいです(#^.^#)。ざくろのお花ももう咲いているのですね。夏です(#^.^#)。おからだに気をつけて下さいね。いつもほんとうにありがとうございます(#^.^#)/。

iireiiirei 2018/05/21 19:28 >sufuretanさん
 同じ植物でも、季節を通してみると、新鮮な視点を得られることもありますね。ピラカンサスは秋=冬の赤い実が目立ちますが、春には白花を咲かせるというのは、注目する動機(私の場合はタエコの記憶を追いかけてですが・・・)があると、ひとしおその観が強くなります。

桑の葉は美味しいですよ。天ぷらにすると「天女の羽衣」といった感じで、サクサク・フワフワしています。糖尿病にも効果のある成分(DNJ)も含んでいます。お浸しは、ゴワゴワしていて、天ぷら、炒め物が良い調理法です。

numapynumapy 2018/05/22 07:15 「女系図でみる驚きの日本史」
そそられますねぇ。読んでみたい。

iireiiirei 2018/05/22 07:41 >numapyさん
 ぜひご一読ください。平安期の爛熟した時代の人間関係を、快刀乱麻、整理している点が良いと思います。

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