映画監督。 1918年鳥取県八頭郡土師村*1出身。 1939年 松竹大船撮影所入社 その後徴兵される。 1952年 「伊豆の艶歌師」で初監督 1954年 日活に移籍 1969年 日活退職 以降、アイドル映画を多数、監督。 1979年より永らく日大芸術学部の教壇に立つ。 2010年4月6日、91歳で死去。
西河克己映画修業
*1:現在の智頭町
*2:戸塚ヨットスクール暴行事件の影響でお蔵入り
*3:スクリーン未公開
リズムを刻むドラムと煽りのショットで始まる西河克己の傑作。働きながら法律を学ぶ川地が収賄事件に巻き込まれる。母親が働く事務所の悪徳弁護士を師と仰ぎ、娘のルリ子と付き合う純真な川地をシニカルに眺めながら、親友を見捨てない赤木圭一郎が魅力的。 (シネマヴェーラ渋谷ホームページより引用) 監督:西河克己 出演:川地民夫/浅丘ルリ子/清水まゆみ/赤木圭一郎/二本柳寛/信欣三/北林谷栄/柳永二郎/山根寿子 若い傾斜 川地民夫 Amazon さて、弁護士志望、正義感の強い川地は、収賄容疑で捕えられた清水まゆみの父に手帳を託される。自分がもっていてはと、母の勤める弁護士に託すが、じつはこの弁護士、中身は超極…
www.nikkatsu.com 1949年版*1を少し前に観たので観比べ。前回杉葉子が演じていた女学生を今回は吉永小百合。前作杉葉子の挑むようなところがなく、健康的。そして、もめごとの原因もヒロインの不可抗力という設定にしてあるので、49年版の、「新しいものに対するもやもやした気持ち」が原動力となって暴走する守旧派が今回はただのいじわるみたいな単純な構造になっている。(そこには嫉妬の気持ちなども混ざっていると思えるが。)芸者 梅太郎と校医の関係も、49年版よりあっさりした感じで描かれているので、校医と進歩的な女教師がひかれあうのをシンプルにみられる道筋になっている。梅太郎を演じていたのが南田…
画像:リンクより 会社の陰謀に立ち向かう社員を裕次郎が好演。 今朝の1日1映画は『青年の椅子』(1962年 日本)を鑑賞。 日東電気の営業部長・高坂虎彦(石原裕次郎)は、接待旅行の席で、泥酔した畑山商会の社長・畑田(東野英治郎)にからまれ、思わず彼を投げ飛ばしてしまう。 ところが、それをきっかけにふたりは意気投合。 高坂から総務部菱山(滝沢修)の陰謀について聞かされる。 この会話の一部始終を盗み聞きした大崎(藤村有弘)の忠告により、菱山は影響部長湯浅(宇野重吉)失脚計画を早めることに。 かくして高坂の男の戦いが始まった! 原作は前3作と同じく源氏鶏太。 監督はこの映画で初めて裕次郎と組んだ青春…
「伊豆の踊子」「潮騒」についで”百恵&友和”文芸シリーズ三作目 共通しているのは”身分違いの恋愛”ですが 愛した女性の亡骸と祝言を挙げるラストは 感動的というよりは、正直言ってかなり変態 昭和17(1942)年、山陰の大地主・園田家の跡継ぎで大学生の順吉は 山番のひとり娘小雪と結婚するつもりでいました しかし父親は大反対、園田家と家柄の釣り合う橋本家のお嬢 美保子と勝手に婚約させてしまいます お嬢を演じた木内みどりが、出番こそすくないけど何気にいい(笑) 古風で、知的で、夫に尽くすお嬢様に見えるように頑張ってるけど 実はメガネっ子の天然ドジっ子 今なら絶対こういう女子のほうがモテる 順吉は父親…
残雪 [DVD]舟木一夫Amazon 基本情報 残雪 ★★★ 1968 スコープサイズ 94分 @APV 企画:笹井英男 脚本:智頭好夫、大工原正泰 撮影:萩原憲治 照明:河野愛三 美術:坂口武玄 音楽:池田正義 監督:西河克己 感想 ■いきなり記事のタイトルでネタバレして恐縮ですが、日活の公式サイトですら完全ネタバレだし、封切りから50年以上も経っているで、大丈夫でしょう!むしろ、みんな大好き「心中映画」の異色作として、なかなか見どころがある映画なのです。■舟木一夫が主演した純愛三部作というものがあって、『絶唱』のヒットを受けて、『夕笛』が製作され、本作が三部作の最終作。すべて西河克己が監督…
★★☆☆☆ あらすじ 親の反対を押し切って、奉公に来ていた女と駈け落ちした地方の大地主の息子。 感想 大地主の息子と小作人の娘の許されぬ恋。女はそれを自覚していて、二人を引き離そうとする周囲の意向を汲み、遠い場所に奉公へ出ることに同意していた。なのに、男が会いに来たらすっ飛んでいったのには、本当に理解しているのかな?と思ってしまった。そこは敢えて会わないのが正解なのでは? 結局、自分の心のおもむくままに動いてしまう女という事で、魔性の女と陰口を叩かれるのは仕方がないのかもしれない。その生き方は全然悪くはないのだが、こんな封建社会的な田舎では生きづらいだろう。しかし誰も足音すら聞こえないような状…
絶唱 [DVD]舟木一夫Amazon 基本情報 絶唱 ★★★ 1966 スコープサイズ 98分 @アマゾンプライム 企画:笹井英男 原作:大江賢治 構成:八住利雄 脚本:西河克己 撮影:高村倉太郎 照明:河野愛三 美術:佐谷晃能 音楽:池田正義 監督:西河克己 感想 ■実は日活は1958年に小林旭と浅丘ルリ子のコンビで同じ映画を公開しており、本作はそのリメイクにあたる。構成が前作で脚本を書いていた八住利雄ということは、前作の脚本を下敷きにして監督が改稿した可能性がある。公開時期は決まっているが企画決定に時間がかかり、苦し紛れのリメイク方針が決定したため、脚本開発の時間がとれなかった、といった舞…
以上、『この小さな手』(2023:中田博之)より きょう4月2日は、浅茅陽子(あさぢ ようこ)さんの誕生日です。1951年生まれの73歳になりました。おめでとうございます。静岡県清水市(現・静岡市清水区)生まれ。桐朋学園短期大学部欧米文化コース卒業。1974年頃にテレビドラマデビュー。 NHK連続テレビ小説「雲のじゅうたん」(1976)の主人公となり、全国区の人気者となる。 浅茅陽子さんの映画出演作は、 1976.12.25『おとうと』(1976:山根成之)、 1981.03.28『アッシイたちの街』(1981:山本薩夫)、 1981.11.07『日本の熱い日々 謀殺・下山事件』(1981:熊…
JAN 4988006947887 品 番 PTB5008 出 演 山口百恵(柳田桐子)/三浦友和(阿部啓一)/関口宏(柳田正夫)/三国連太郎(大塚欽三)/加藤治子(大塚芳子)/小山明子(河野径子)/夏夕介(杉浦健次)/石橋蓮司(山上武雄)/児島みゆき(江原信子) 原 作 松本清張 監 督 西河克己 制作年、時間 1977年 95分 製作国 日本 メーカー等 東芝EMI ジャンル 邦画/ドラマ 【中古】DVD▼霧の旗 レンタル落ち【この商品の詳細を楽天で確認】取り扱いショップ遊ING城山店 若山富三郎(出演、原作),関口宏,松尾嘉代,大木実,三隈研次(監督),村井邦彦(音楽)販売会社/発売会…
録画していた『北国の旅情』(1966年・日活/監督:西河克己)を観る。大学の同級生を訪ねた青年が、そこで起こる結婚問題に巻き込まれる青春歌謡映画。 同級生の金井由子(十朱幸代)から婚約の手紙を受けとった英吉(舟木一夫)は、冬休みを利用して由子の故郷である北国の町を訪ねます。英吉からの訪問の手紙を受け取った金井家は大騒ぎ。由子の婚約者は町一番の実力者である蔵元・河原(東野英次郎)の一人息子・健二(山内賢)で、両親(江戸屋猫八と初井言栄)は良縁が壊れることを恐れたんですな。由子は出かけていて、手紙のことも、大騒ぎのことも知りません。金井家に英吉がやってきて、両親があたふたするなか、祖母(北林谷栄)…
録画していた『友を送る歌』(1966年・日活/監督:西河克己)を観る。力強い男の友情と、それを見守る清らかな乙女の交流を描いた青春歌謡アクション。 船乗りになることを夢見る良夫(舟木一夫)は、同じ夢を持つ親友の玄一(山内賢)を、2年後に会う約束をして故郷の北海道で見送ります。2年後に良夫は玄一のいる横浜にやってきますが、玄一は行方不明。バッグを盗まれ、困っているところを食堂の娘・みどり(和泉雅子)に助けられます。1年前までみどりと玄一は親しい仲でしたが、現在は音信普通。ハシケの船長・田山(二谷英明)と知りあい、良夫はハシケで働き始めます。休日にみどりと中華街に出かけ、偶然、玄一と再会。玄一は外…
●代表作 ●千葉慶の編「リアルの追求 映画監督小澤啓一」で語った主な映画26本 「紅の流れ星(舛田利雄)」より ●代表作 「無頼」シリーズ(「大幹部 無頼」等)、 TVドラマ監督「太陽にほえろ!」、 「西部警察」シリーズ、 「探偵物語」、 「大都会」〃、 「大江戸捜査網」〃(第2シリーズ~)等 映画監督、脚本家、TVドラマ監督 等で活躍した小澤啓一(小沢啓一/萩冬彦)が影響を受けた・好きな映画。 ●千葉慶の編「リアルの追求 映画監督小澤啓一」で語った主な映画26本 ・8本 ※第三の男 キャロル・リード他…オーソン・ウェルズ/ロバート・クラスカー/アレクサンダー・コルダ/デヴィット…
きょう1月16日は、池上季実子(いけがみ きみこ)さんの誕生日です。1959年生まれの65歳になりました。おめでとうございます。母は八代目坂東三津五郎の次女、叔父・九代目坂東三津五郎、従兄・十代目坂東三津五郎。 商社勤務の父の関係でアメリカ・ニューヨークのマンハッタンに生まれて3歳まで過ごす。帰国して、幼少期を京都市内の祖父(父方)の家で育ち、小学校を卒業後、両親の別居(後に離婚)に伴い母・弟とともに東京へ転居する。ノートルダム女学院中学校・高等学校→玉川学園高等部→堀越高等学校卒業。 NHK「少年ドラマシリーズ・まぼろしのペンフレンド」(1974.04.15~05.01)にてテレビドラマデビ…
監督 西河克己 脚本 山崎巌 西河克己 出演 和田浩治 葉山良二 清水まゆみ 白木マリ 杉山俊夫 波多野憲 高野由美 高品格 近藤宏 小園蓉子 武藤章生 下條正巳 神戸瓢介 www.nikkatsu.com 大学駅伝、青学のぶっちぎりで大したドラマもなく終わった。あまりにも差があり過ぎるのも面白くない!w 他大学の奮闘を来年は期待します。 昨夜は日活+に入ろうとしたら手間取って、なぜかプライム会員なら無料の作品を視聴。和田浩治のデビュー作にして主演、なんと15歳だ。 セリフは上手いとは言えないがアクションもこなし堂々とした演技♪♪ って、いくら不良少年の役だからといってタバコを吸うシーンがある…
(写真)ちえの森ちづ図書館。 2023年(令和5年)12月、鳥取県八頭郡智頭町を訪れました。「石谷家住宅を訪れる」「西河克己映画記念館を訪れる」からの続きです。「智頭町の旧智頭宿を訪れる」に続きます。 ayc.hatenablog.com ayc.hatenablog.com ayc.hatenablog.com 1. ちえの森ちづ図書館 1.1 図書館の歴史 1.2 図書館の館内 1.3 郷土資料 2. 智頭劇場 1. ちえの森ちづ図書館 1.1 図書館の歴史 八頭郡智頭町は人口約6000人の自治体。もとは1973年(昭和48年)竣工の智頭町総合センター2階に智頭町中央公民館図書室がありまし…
(写真)旧智頭宿。右は登録有形文化財の旧塩谷出店。 2023年(令和5年)12月、鳥取県八頭郡智頭町を訪れました。「石谷家住宅を訪れる」「西河克己映画記念館を訪れる」「ちえの森ちづ図書館を訪れる」からの続きです。 ayc.hatenablog.com ayc.hatenablog.com ayc.hatenablog.com 1. 智頭宿の和風建築 1.1 石谷家住宅(重要文化財) 1.2 旧塩谷出店(登録有形文化財) 1.3 杉玉の町並み 1.4 興雲寺 1.5 光専寺 1.6 諏訪酒造 1.7 智頭宿の蔵 2. 智頭宿の近代建築 2.1 西河克己映画記念館(登録有形文化財) 2.2 下町公…
(写真)西河克己映画記念館。 2023年(令和5年)12月、鳥取県八頭郡智頭町にある西河克己映画記念館を訪れました。「石谷家住宅を訪れる」からの続きです。「ちえの森ちづ図書館を訪れる」「智頭町の旧智頭宿を訪れる」に続きます。 ayc.hatenablog.com ayc.hatenablog.com ayc.hatenablog.com 1. 西河克己映画記念館 1.1 建物の歴史 1.2 映写機 1.3 展示室(1階) 1.4 展示室(2階) 1. 西河克己映画記念館 1.1 建物の歴史 西河克己映画記念館(旧塩屋出店洋館)は旧塩谷出店の背後にある洋館であり、旧塩谷出店とともに登録有形文化財…
(写真)石谷家住宅。 2023年(令和5年)12月、鳥取県八頭郡智頭町の石谷家住宅を訪れました。 「西河克己映画記念館を訪れる」「ちえの森ちづ図書館を訪れる」「智頭町の旧智頭宿を訪れる」に続きます。 ayc.hatenablog.com ayc.hatenablog.com ayc.hatenablog.com 1. 智頭町を訪れる 2. 石谷家住宅 2.1 土間 2.2 和室・床の間 2.3 階段・欄間 2.4 神殿など 2.5 蔵 2.6 石谷氏庭園 1. 智頭町を訪れる 智頭町は鳥取県の南東部にある町。愛知県から鳥取市に向かう際には智頭急行が経由する町であり、2022年(令和4年)8月に…
「気まぐれ渡世」 90分の尺にするために無理やりその場その場のシーンを追加していったような安直そのものの映画。いくら映画全盛期とはいえ、駄作と言える一本でした。呆れてしまう作品。でも、これも、古き良き映画なのでしょうね。監督は西河克己。 主人公譲次がクレー射撃場に行き、一人の男と知り合う。うだつの上がらない風体ながら射撃の腕前が一流で、譲次はその男と飲み明かし、うまく煙に巻いて一軒のバーに行く。そこで変な男に赤ん坊を押し付けられた後その男は殺される。譲次は赤ん坊の父親の仇を撃つために奔走し始める。 一方冒頭の男は実は刑事の日高で、最近起こる殺人事件に使用された拳銃は、戦後すぐに譲次が作った拳銃…
以上、『美德のよろめき』(日活1957:中平康)より 『美德のよろめき』(日活1957:中平康)を、国立映画アーカイブ(NFAJ)長瀬記念ホール OZUにて見る。「月丘夢路 井上梅次 100年祭」特集の1本。310円。 美德のよろめき(96分・35mm・白黒) 夫(三國)との結婚生活に倦怠感を覚える節子(月丘)。学生時代の恋人(葉山)に偶然再会し、一度消えてしまった熱い想いがよみがえる。「よろめき夫人」という新語まで生んだ三島由紀夫のベストセラー小説の映画化。スタイリッシュな映像表現によって、欲望と純粋な愛の狭間で揺れるヒロインの心の動きが繊細に綴られる。 (以上、国立映画アーカイブの解説より…
「喧嘩太郎」 これだけゆるゆるのたわいない映画にそうそうたる役者が勢揃いしているのは、まさに映画黄金期の一本という貫禄というか余裕というかの作品。こそばゆくなるほど適当なストーリーと展開ですが、とにかく芦川いづみが抜群に可愛らしい。これだけでも見た甲斐がありました。監督は舛田利雄。 商社に勤める主人公宇野太郎は、この日も遅刻して課長に叱られる。喧嘩好きでボクシングの試合を見に行った際、ヤクザの観客と喧嘩沙汰になり、ライバル商社の社長令嬢秀子と知り合う。さらに警察で美しい婦人警官深沢雪江とも出会う。宇野の会社の社長らは、これからの入札競争の情報を得るために宇野に秀子に近づくように仕向ける。 宇野…