日本では古くからお月見の習慣があり、桜と並んで月は短歌や俳句に読まれてきました。日没と同時に東の地平線から上って来る満月は、太陽光よりは少し黄色味がかっていて、ほどよい明るさが落ち着いた印象を与えます。それが日本人に好まれてきた理由なのでしょうか。 太陽は、真昼天頂に近いときは白い色をしていますが、夕方高度が低くなると黄色くなり、日没直前では赤色になります。太陽と同じように月の色も高度により変わります。高度が低いときは黄色、高度が高くなるにしたがって白みを増していきます。 月は太陽の光を反射して光っていますが、太陽よりも黄色く見えます。これは月の表面の砂などが、波長の短い青い光を反射しにくく、…