文藝春秋の新刊 2003・6 「たまご立て」 ©:大高郁子

2005年1月のリーフレットでも、エッグスタンド紹介しましたね。あちら、絵がもうカリカチュアめいていたような印象。もちろん、この月のエッグスタンドが写実だなんていってませんよ、ああこの空虚な玉子の不自然な不在の美しさ。
どうなんでしょうね、背景色を全面塗り終えてから玉子の楕円を書き加えるのか、元の画材の白がそのまま鶏卵となるのか。
スタンドに入ったゆで卵は、充分美味そうなんだけどなあ。

というわけで中条省平「読んでから死ね!現代必読マンガ101」

読んでから死ね!現代必読マンガ101

読んでから死ね!現代必読マンガ101

東海林さだお「もっとコロッケな日本語を」大崎善生「ドナウよ、静かに流れよ」桐野夏生「グロテスク」山崎方代歌集「こんなもんじゃ」─。
それらの発行された月だそうです。グロテスクは昨年文庫になってから読みました。発行当時はちょっと生々しそうで敬遠したのでしょうね、まあ、賢明な選択と誉めてあげたい。
カタログ世代のスノッブ石丸としては中条の「マンガガイド」と福田和也の「作家の値打ち」で、21世紀の序盤を辛うじて泳ぎつないだというべきか。まあ、マンガ関係ではギリギリ境界線をもう狙わぬ安定打法というより、見極めた末の代打逆転打しかねらわないそうとうな策士に成り果てちゃったんだけどね。
読んだことのない作家も多数いて、でも30代のわたしじゃないからへいきでパスして。いいのかな、こんなんで…とはいうけれど、21世紀を迎える数年前からマンガ読むのもそうとう疲れる作業になっている。ブックオフもあることですし、死ぬまでに読みすすめたいものではあります。

そうはいっても会田誠

MONUMENT FOR NOTHING

MONUMENT FOR NOTHING

昨日誕生日を迎えた石丸は母から1万円のお小遣いを貰い(52歳なのにまだお小遣い!)、お休みの今日、ウキウキと書店に行きましたが、そこでまず目に入ったのが会田誠なもんで、おじさん困っちゃいましたよ。
欲しくて欲しくてたまらないような、でもすらりと買うことが敗北に(何の!)なっちゃいそうな、まあ、4800(税込5040)円が惜しいという程度のけちんぼということもあるけれど、それでも20分ほど書店で平台の周囲を徘徊し、憮然と引き上げてきました。リターンマッチとなったら負けそうかな。
「ロンリー・プラネット」はもってます。あれさえあれば充分という気分もあるし、食用美少女美味ちゃんは趣味にあわないという気分も強いし、「美少女」という文字でマスかくアーティストの裸像を芸術と認めたくもないし、まあ、画業は充分認めるとしてもパフォーマーとしての会田誠は評価できぬと、ちょっとモラリスト気味に書店で首を横にふるパフォーマンスをしてみせて(誰に向かってだ!)、ようやく書店を抜け出ました。
ああ、しかし、氏のモラルのベクトル・圧力の途方もない針の振れ方ってば、やっぱり惹かれるアーティストだ。新潟市のどこか美術館できちんとした回顧展やってほしいような、直前に圧力がかかって中止になってやっぱり見れずに終わってほしいような、なにしろわたしにとっては悩ましさを今後とも長く感じさす作家なのでしょう。

文庫チラシコレクション 文春文庫2007年6月チラシの紹介

文春文庫 6月の新刊

宇江佐真理 桜花(さくら)を見た
宇江佐真理
桜花(さくら)を見た

山本謙一
火天の城

佐藤雅美
首を斬られにきたの御番所 縮尻鏡三郎

長嶋有
パラレル

平野啓一郎
滴り落ちる時計たちの波紋

島田荘司
秋山英明事件

角田光代
太陽と毒ぐも

井野上裕伸
特別室の夜

吉村昭
<海軍乙事件 新装版br>
高島俊男
同期の桜 お言葉ですが…

阿川佐和子壇ふみ
けっこん・せんか

椎名誠
<ただのナマズと思うなよbr>
佐藤正明
ホンダ神話 ? 合従連衡の狭間で

斉藤美奈子
麗しき男性誌

山田昌弘
家族ペット ダンナよりもペットが大切!?
佐々淳行
危機管理最前線

中丸明
スペイン、とっておき

カール・ハイアセン 田村義進=訳
復讐はお好き?
文春文庫PLUS
椎名玲・吉中由紀
間違いだらけの安全生活


単行本紹介
椎名誠 ワニのあくびだなめんなよ

〔文春文庫〕原作のテレビ時代劇 いよいよ佳境に

文庫チラシコレクション 光文社文庫 2007年6月チラシの紹介

光文社文庫 6月の新刊

草原で読書するチャップリン
文芸フェア
江國香織
思いわずらうことなく愉しく生きよ

池澤夏樹
アマバルの自然誌 沖縄の田舎で暮らす

堂垣園江
グッピー・クッキー

前川麻子
パレット

6月の新刊
夏樹静子
目撃 ある愛のはじまり 新装版

連城三紀彦
夕萩心中

鳴海章
死の谷の狙撃手

柄刀一
レイニー・レイニー・ブルー

東川篤哉
密室に向かって撃て!

清水一行
密閉集団

鮎川哲也
鮎川哲也コレクション
悪魔はここに
星影龍三シリーズ

平岩弓枝監修
武士道日暦 新鷹会・傑作時代小説選

リンゼイ・デイヴィス 田代泰子=訳
娘に語る神話 密偵ファルコシリーズ 14

赤川次郎
ひとり夢見る


チラシ裏面
-江戸川乱歩全集を全巻セットで!
新・本格推理08 原稿募集
文芸フェア 好評発売中
光文社 古典新訳文庫
夏樹静子の華麗な世界 ミステリー文学資料館にて
に本ミステリー文学大賞 新人賞 作品募集
読み継がれる名著 写真家エッセイ集
光文社文庫 7月刊 予告