2週間のご無沙汰でした

kotiqsai2008-07-26

踊りの講習がありまして…ハハ、一昨日の木曜日に発表会が秋田県でありました。社員会のアトラクションですがやっぱりあまりみっともないものを見せられないので、7月始めから毎日仕事のあとで佐渡おけさの練習してたんで、読書もしない、プロ野球もみない、寝るだけの生活でした。

いや、もちろんこんなユーチューブの踊り手みたいにはできません、2週間以上かけてロボットダンスもどきなんですがね、高校生の頃にゴーゴークラブとか不良の溜まり場みたいででも大学生になった頃は「インディペンデントハウス」とかディスコですか、ふつうの人の遊び場で踊りっていうカルチャーが認知され、でももちろんわたしはそんな場所には近づかず、ま、リズム感なしでここまで来たものですし。今日からゆっくり文庫チラシ紹介しますね。

文藝春秋の新刊 1999・1 「ひととき」  ©大高郁子案内

一月のカレンダーが同じ暖色で飾ってある。なんにしろ暖かそうでふんわりで幸福なお正月風景です。しろネコのほうはもうお亡くなりになったそうで、この後のほくろねこが主役を張ることになる。
昨日、動物好き(イヌネコのブリーダーをしていたこともある)のおばさんと話をしていたけれど「グーグー…」の映画のことなど全然知らなかったりでちょっと唖然だ。何か感受性が違うんでしょうかね、「犬との約束…」は観たのかな、聞き漏らしましたけど。

 新潮文庫 2008年7月チラシの紹介

新潮文庫 今月の新刊 2008.7

Yonda?DVD「パンダが本を読んだ日」より「少女の遠景」
重松清
きみの友だち

唯川恵
恋せども、愛せども

金城一紀
対話篇

湯本香樹実
春のオルガン

橋本紡
流れ星が消えないうちに

志水辰夫
帰りなん、いざ

阿刀田高
短編小説より愛をこめて

吉本隆明
日本近代文学の名作

半藤末利子
夏目家の福猫

泉流星
僕の妻はエイリアン 高機能自閉症」との不思議な結婚生活

大橋希
セックスレスキュー

安保徹
病気は自分で治す 免疫学101の処方箋

岩合光昭
ネコさまとぼく

ブライアン・フリーマントル 戸田裕之=訳
ネームドロッパー 上・下

チェーホフ 松下裕=訳
チェーホフ・ユモレスカ 傑作短編集 1

 アン生誕100周年記念
バッジ・ウィルソン 宇佐川晶子=訳
こんにちはアン 上・下

モリー・ギレン 中村妙子=訳
赤毛のアンの世界 作者モンゴメリーの生きた日々 復刊

 人生で二度読む本 新潮文庫名作復刊シリーズ
矢野健太郎
素晴らしい数学者たち

ドストエフスキー 工藤精一郎=訳
未成年 上・下

7月のヨンダ?
今年の「新潮文庫の100冊」はYonda?エコバッグプレゼント

赤毛のアン」誕生100年 感想文コンテスト

映画案内 火垂るの墓

新潮文庫ヨムヨム雑誌 yom yom

新潮新書 6月の新刊

新潮文庫 08年5月刊  佐藤友哉 子供たち怒る怒る怒る

子供たち怒る怒る怒る (新潮文庫)

子供たち怒る怒る怒る (新潮文庫)

どうも、なんだが、僕ら21世紀に生きる人たちはバラードの「クラッシュ」を(実は30年前に)手に入れてしまったので─なぜ30年も翻訳してくれなかったのか残念でならないのだが─佐藤友哉からそれほどの衝撃を手に入れられない。不思議なもので舞城や町田や中原を読んだのがバラード以前でしたので、読んだ当時はスリリングな知的好奇心をもらいました。やばいっすね、「死体と、」なんて自分がもっと若さというか幼かったら、戦慄したかもしれないのだが。
アレゴリーとしての機能なんかも読者が忖度してあげるみたいな読書体験は好きでないな。
表題作の「子供たち…」読み終えてここには大勢のいろんな小説・戯曲たちへのアンサーソングなのですね、勉強してますねと、小さく微笑み首を傾げるだけ。なにが足りないのかな、憎悪?嫌悪?悪への希求か。

「ドクター・レミントン?」考えるより先にわたしは呼びかけていた。
わたしの前まで来ると、正面から殴りつけようとするかのように松葉杖を握りなおした。わざとらしく首をまわし、傷をじっくりとこちらに見せた。戸口で立ち止まり、わたしが道をゆずるのを待った。わたしは傷跡を、右目から上唇まで伸びる長さ八センチの透明ジッパーが残していった傷跡を見下ろした。鼻唇溝と交差すると、まるで繊細でとらえがたい手の掌紋のようだった…。
  クラッシュ 52ページより

死であり暴力であり理不尽であり、だから危険だけど楽しい残酷といった激しい小説っていうジャンルの喜びを僕らは佐藤友哉からは見出せない。置かれた教師の生首の虚ろな眼窩に挿入させて小学生がオナニーなんて、アハハ、こいつ全然わかってなさそうとわたしは首を傾げるしかない。もっと観客を意識したホラー映画の原作をめざすことで資本主義という傲岸不遜な悪を垣間見れたのではないかと、自動車事故ホラーポルノ小説に戦慄したわたしは、少しだるいぞ。
「大洪水の小さな家」椎名誠の「…島田倉庫」くらいな厳しく押さえた文体がもすこしほしかった。でも、ここにはなんだか可能性がありそうなんだが、よくわからないな、自己満足に陥らず、大衆作家として自らを確立させられないかな。