Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

書籍出版 双風舎のサイトから2題

◇ 連載について - 書籍出版 双風舎

さて、長期にわたって「たなざらし」にしてしまったふたつの連載について、お知らせします。


まず仲正昌樹さんの連載「思想の死相」ですが、連載の更新ペースが遅れ、終了する前に本が出てしまったことから、更新を中断しておりました。同書はすでに「Googleブック検索」で、ウェブ上にて全文が読めます。よって、連載を中止することにしました。


つづいて連載「斎藤環さんと茂木健一郎さんの往復書簡 脳は心を記述できるか」については、すでにお知らせしておりますが、斎藤さんの往信を掲載したあと、茂木さんからの復信が届きません。したがって、いつか復信が来ることを信じつつ、連載は中断いたします。


斎藤さんから茂木さんへの手紙については、中段ツールバーにある「脳は心を記述できるか」というカテゴリーをクリックしていただければ、読めるようにしておきます。


しかし、斎藤さんがしっかりとした往信を書いたのに、「長考中」という茂木さんは、わけのわからぬバラエティーに出演したり、オペラか何かのCMで脳がどうのとおっしゃっていたり……。茂木さんにかぎらず、なんだか「脳」という記号が日本のマスコミでは、儲けのマジックワードみたいになっているような気がしています。

http://sofusha.moe-nifty.com/blog/2009/03/post-c6a4.html


>>>仲正昌樹さんインタビュー
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20080903#p19


>>>マル激トーク・オン・ディマンド 第411回(2009年02月21日)「脳ブームは危険がいっぱい」
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090223#p8


※過去の「ドクター茂木健一郎」関連
http://d.hatena.ne.jp/n-291/searchdiary?word=%cc%d0%cc%da%b7%f2%b0%ec%cf%ba

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◇ ブック検索で読める双風舎の本 - 書籍出版 双風舎

弊社の本は、基本的にすべて、ウェブ上で読めるように調整すべく努力しております。理由は、ふたつあります。


第一に、できるだけ多くの読者に弊社の本を活用していただきたい、という思いがあります。参考文献やデータとして引用するのもよし。立ち読み気分でのぞいてみるのもよし。近くに書店がない方や、手持ちがなくて現物を買えない方などにも、利用していただきたい。


第二に、ウェブ上で活字を読むのと、本として紙に印刷された活字を読むのとは、次元が異なる行為だと考えているからです。ですから、弊社の本をどれだけウェブ上で公開しても、「もの」としての本が売れなくなるという心配は、あまりしていません。


本や雑誌のような「もの」としての活字媒体が、以前よりも売れなくなっているという話は事実ですが、そのこととウェブ上でデータを公開することとの関連性は、そんなにないのではないかと考えています。


一冊の本には、著者の思考からはじまり、デザイナーの技術、用紙、印刷、編集、そして流通といった、さまざまなものが詰め込まれています。それらは、本を手に取った瞬間に、「感触」として読者に伝わるものでしょう。この「感触」は、ウェブ上では伝えようがありません。

<掲載中>
挑発する知
台湾新潮流
帝国を考え
レクイエム
日常・共同体・アイロニー
冷戦文化論
限界の思考
チマ・チョゴリ制服の民族誌
バックラッシュ
いじめと現代社
思想の死相
若者を見殺しにする国


<処理中>
デリダの遺言
軋む社会
重罰化は悪いことなのか
「子猫殺し」を語る

http://sofusha.moe-nifty.com/blog/2009/03/post-cb5f.html


>>>まもなく『挑発する知』文庫版が筑摩書房から出ます! - MIYADAI.com Blog
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20071103#p3
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20080208#p8


>>>ありがちな無自覚に向けて
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20060714#p4


>>>とりあえず解題
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20060706#p2

藤幡正樹さんの10年ぶりの新刊

藤幡正樹『不完全な現実―デジタル・メディアの経験』

デジタル・メディアがもたらした新しいリアリティ(現実感)。それは、従来のリアリティとどう違うのか。そもそも、デジタル・メディアは私たちを変えたのか。どのようにこの新しいメディアを使いこなせばよいのか。デジタル・メディアの可能性を良い面も悪い面も含めて、さらに深く知る必要がある。アーティストとしての実践を通して見えてきた考察とアイデアに満ちたエッセイ集。

http://www.nttpub.co.jp/search/books/detail/100001950
http://www.amazon.co.jp/dp/4757170386


藤幡正樹『アートとコンピュータ―新しい美術の射程』(慶應義塾大学出版会)
http://www.amazon.co.jp/dp/4766407385
1999年4月刊。


>>>オープニング・シンポジウム「ネットワーク社会の文化と創造」
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20070424#p7


>>>〈愛好者 Amatorat 〉をめぐって(NULPTYX:石田英敬研究室)
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20070703#p6

五十嵐太郎 編著『ヤンキー文化論序説』(河出書房新社)

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309244655
http://www.amazon.co.jp/dp/4309244653

はじめに 五十嵐太郎


ヤンキーから日本を考える 宮台真司インタビュー
ヤンキー的なるもの 永江朗
女子のヤンキー魂 酒井順子
ヤンキーは死なない 都築響一インタビュー


ヤンキーファッション 成実弘至
ヤンキー音楽の系譜 近田春夫
ヤンキーとヒップホップ 磯部涼
ヤンキーマンガダイジェスト 森田真功
「趣味」と「階級」 暮沢剛巳
ヤンキーバロック 五十嵐太郎
映画「国道20号線」はなぜ世紀の大傑作なのか 宮台真司


ヤンキーたちは地域に戻ることができるのか 阿部真大
暴走族文化の継承 大山昌彦


ポストヤンキー文化 飯田豊南後由和
1968年にヤンキーという思想の誕生を見る 速水健朗
ヤンキー先生」とは何だったのか 後藤和智
ヤンキー文化と「キャラクター」 斉藤環


ナンシー関 ヤンキーコラム傑作選
ヤンキー文献ガイド50

※目次はKさんのmixiより


◇ 『ヤンキー文化論序説』 - 【B面】犬にかぶらせろ!

ひとつは、戦後の米国文化をベースにした日本独自の庶民文化の一領域としてのヤンキー、もうひとつは、対抗昔から存在するであろうバッドテイスト、過剰表現の系譜としてのヤンキー。

前者と後者は完全に別個のものではなく、一部クロスオーバーするものでもあり、それがまぜこぜに論じられているのがおもしろいといえばおもしろい。

この二分した「ヤンキー」の定義について、斉藤環氏の論考がうまくすくい取っている。いわゆる後者の「ヤンキー」はナンシー関が持ちだした概念で、「文化」ではなく「美意識」としてのヤンキー論。ここら辺が個人的に未分化だったので、すっきりしました。

http://d.hatena.ne.jp/gotanda6/20090304/yankee