鉄腸野郎Z-SQUAD!!!!!

映画痴れ者/ライター済東鉄腸のブログ。日本では全く観ることができない未公開映画について書いてます。お仕事の依頼は 0910gregarious@gmail.com へ

ケリー・ライヒャルト&"Old Joy"/哀しみは擦り切れたかつての喜び

ケリー・ライヒャルト&"River of Grass"/あの高速道路は何処まで続いているのだろう?
ケリー・ライヒャルト&"Ode" "Travis"/2つの失われた愛について
ケリー・ライヒャルトのデビュー長編"River of Grass"及び短編"Ode"と"Travis"についてはこちらの記事を参照

さて、先の記事でも書いているが、ライヒャルト監督は初長編の"River of Grass"以降、12年もの間長編映画を作ることがなかった。何故そんなにブランクが開いたのか、彼女はFandorのインタビューにこう答えている。

お金の問題はいつだって本当に厄介でしたが、おそらく私の映画には稼げる見込みがなかったのもあるでしょう。私はスーパー8で撮影した50分の劇映画"Ode"や、実験的な短編映画を作っていました。どれもとても気に入っているのですが映画製作だけに集中できる状況は楽でした、出資してもらった人々の期待が重荷になるとそういうことがありませんから(中略)こう小規模で映画を作ろうとなると撮影も編集も自分でやらなくてはならず、映画製作の技術は磨かれながらもその所為でより広い形で作品が作れなくなってしまったのかもしれません。

"River of Grass"は13人のスタッフで作ったのですが、楽しい経験とは言い難いものでした。映画の製作中、私は脚本を改善する立場にはなかったと感じていましたし、人生において様々な形でそういった立場に私はいたんです。ですからこのやり方は違うと思い、そして"Ode"に取り掛かりました。クルーは2人で俳優も2人、照明は自然光のみという撮影スタイルでしたが完全な自由を感じていました。ただ映画製作に集中すれば良かった、政治もなければ作品に難癖付けてくる存在もいませんでしたから。とてもオープンで創作意欲の湧く環境にあったんです"*1

そして彼女は"純粋に創作的でいれる親密な雰囲気をどうキープしていくか"を重んじ、この環境を勝ち取るために、教師として大学で映画製作の教鞭を取り製作費を稼いでいたのである。その目途が立った2006年、とうとう彼女は自身にとっての第2長編"Old Joy"を監督することとなる。

ある日の午後、マーク(マイノリティ・リポート」ダニエル・ロンドン)の元に一本の電話がかかってくる。声の主は長らく疎遠だった古い友人のカート(スプリング・ブレイカーズ」ウィル・オールダム)、オレゴンに引っ越してきたばかりの彼は「一緒にダケタの山奥にある温泉へ行かないか?」と誘ってくる。翌日2人とは久し振りに顔を合わせ、再会を喜ぶ。そして積もる話が沢山あると彼らは車に乗り込み目的地へと向かう。

"Old Joy"はマークとカート、それにマークの愛犬ルーシーの旅路を静かなトーンで描き出すロードムービーだが、まずマークと彼の妻ターニャを映す冒頭の手触りから他とは何かが違っていると感じる筈だ。マークはカートからの誘いに対して「取り敢えず妻に聞いてみるよ」と一旦電話を切る。そんな彼に対してターニャは言う。

「どうして私の許可なんか取ろうとするの?」
「……僕が勝手に行って君が不愉快な思いをしたら嫌だからだよ」

そうマークは返事をするが2人の間にはピリピリとしたムードが漂う。彼らの関係性は既に冷え込みを迎えているのか、それとも彼女はカートのことを快く思っていないのだろうか。彼が出掛ける時にはターニャの物思いに耽る横顔が意味ありげに挿入される。こうして観る者に様々な憶測を抱かせながらライヒャルト監督は此処に答えを用意していない、全ては言外にのみ存在する物で彼女はそれに言葉を与えることをしない。このシークエンスは物語全体のトーンを象徴すると共に、これ以降のライヒャルト作品をも象徴する物として忘れ去ってはならないシーンとなる。

2人は道中、様々な会話を繰り広げる。親が病気で死にかけたこと、前にこの地にやってきた時のこと、2人の変わらぬ友情についてのこと……言葉が親密に紡がれていく中で、車の窓からはオレゴンの街並みが見えてくる。軒を連ねる素朴な外観の家々、大きな川とその頭上に架かる鉄橋、緑の野原が広がる中にポツンと佇む一軒家。そして山の内へと入っていくとそこには雄大な自然が広がっている。常緑の木々は大空を貫こうとその体を伸ばし、空の彩りは快晴の青と曇天の灰を行き交う。どれも美しい風景ながら、この時私たちの耳に届くのは高名な音楽ユニットのヨラテンゴによる優しい響きだ、体がフワフワと浮かびそのまま宙をたゆたうような癒しの響き。そうして私たちは2人の旅路に心まで誘われていく。

しかし少しずつこの旅の意味が変わっていく。途中カートの案内が間違っていたのか、2人は道に迷ってしまう。マークは地図を広げるが居場所は依然として分からず、結局野宿をして夜を明かすことになる。焚き火の前でマークたちは更に親密な会話をすることになるが、そこで段々と2人の置かれている状況が明らかになっていく。マークはもうすぐで父親になるのだが、その準備が出来ておらず不安に苛まれている。一方でヒッピー然としたカートは自由を謳歌しているように思われるが、彼はある時マークに誰にも賛成してもらえない自分なりの理論を語る、世界っていうのは落下する一粒の涙みたいな形をしていて、今もずっと落ちていってる、どこまでも……そしてカートは涙を流す。

ライヒャルト監督は親友である2人の姿を、静かに息を潜めながら観察し続ける。山の中で鳥、ナメクジ、そしてカートの姿が編集によって並列に繋げられる場面があるが、つまりは動物の生態を見据えるような筆致でライヒャルト監督はこの物語を紡いでいくのである。その透撤な眼は表面上においては変わらない2人の絆が少しずつ何かに震え始めていることをも見出だしていく。後半に行くにつれ交わされる言葉はどんどん少なくなるが、それと反比例して音もなく浮かび上がる物は多くなっていく。マークが浮かべる呆けたような表情、妻と電話しているマークをふと見やる時のカートの眼差し、それが何を意味するのかは絶対に語られることはないが言葉にならないことに意味がある。手振りや表情に浮かぶ感情の機微と言うべきものを繊細に掬いとっていく術をライヒャルト監督は知っているのだ。そしてこの繊細さは脚本を手掛けた小説家のジョナサン・レイモンドによる功績も大きい。これ以後「ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画」までレイモンドとのコラボレーションが続くのだが、彼との出逢いについてはライヒャルト監督はこう語っている。

"ジョンの"The Half-Life"を読んでいたのですが、直接知り合ったのは親友のトッド・ヘインズを通じてでした(レイモンドはエデンより彼方にでヘインズのアシスタントをやっていた)。"The Half-Life"には本当に美しい友情が描かれていていますが、この"Old Joy"とは全く異なっています。それでも彼が友情を描く上での明確さを私は気に入って、彼に何か良い短編はないかと聞いたのです。前に製作した"Ode"より少し規模が大きい作品、勿論大きすぎる訳でなく、ほんの少しだけでも規模が大きくて舞台が屋外である作品があるかと。そうしたら彼はある作品を送ってくれてとても気に入りました。だから1年かけて脚本を書いたんです"

2人は奥地の温泉に辿り着くが、ここにおいてはただただ水の音や鳥の鳴き声だけが響く静寂が恐ろしく長く続くこととなる。そこに立ち現れるのがマークとカートの曖昧な関係性だ。この関係性は友情と呼ぶには余りに複雑すぎるものだ。互いを思いやりながらも、根底では互いへの相容れなさを感じている。そして全編には不思議に官能的な雰囲気が漂い、時おり見せるマークへのカートの眼差しにはある種の熱がある、もしかすると彼はマークを愛しているのではないかという予感に満ちている。だが監督はこの関係性を友情や愛という明確なものに着地させることはなく、曖昧で未分化なものとして写し出し、何処に行き着くか解らない故の緊張感を宿す。そしてその高まりが最高潮を迎える頃、静謐に満ちながらも、観る者の心臓を鷲掴みにする一瞬が到来する。

"Old Joy"は2人の男性の曖昧な関係性を、情報量を極力排することでむしろ驚くほどの豊かさで以て描き出す作品だ。そして2人はそれぞれの日常に戻るが、どんな人生にしろままならない困難さからは逃れられず、そのどうしようもなさと共に彼らは、私たちは生きていかなくてはならない。

最後に、自由人カート役を演じているウィル・オールダムボニー“プリンス”ビリーという名前(というか他にも色々名前変えまくっているらしい)で音楽活動を送っている人物だ。彼の作品の中に"I See a Darkness"という曲があるのだが、これが"Old Joy"に共鳴するような歌詞なのである。ということでこの歌詞の日本語訳と共に記事を終えることにする。

ああ、君は僕の友達だ(それが君の言うこと)
ああ、見えるかな(僕の中にあるもの)
酒を呑みに行く時もあった
互いに心を打ち明けることも何度だって
だけど君は、僕の気持ちに気付いてくれたことはあるかな?

分かるだろ、僕は愛を抱えてる
みんなを愛してる
分かるだろ、生きたくてしょうがない
どうしようもないんだよ

全く逆のことを考えた時はあるかな
時々そんな思いが湧き上ってくることが
最悪の心地だよ
心の中が真っ黒に染まっていく

それから闇が見えてくるんだ
暗闇が見えてくる
闇が見えてくるんだよ
真っ暗な闇が

どれほど君を愛してるか知ってるかな?
こう望んでもいいかな
君がこの闇から僕を救ってくれるってさ

僕は願うんだ
いつか2人の人生に穏やかな時が訪れると
一緒にいるだろうか、独りきりだろうか
結婚しているかもしれないな
女漁りはもうやめよう 微笑みは心の内にしまっておこう
明かりは灯したままで 眠りからいつまでも逃れたままでいよう
僕の一番の友、そのままの君
でも見えるのは君だけじゃない

ああ、闇が見えてくる
闇が見えてくるんだ
真っ暗な闇が
分かるんだよ、僕には

どれほど君を愛してるか知ってるかな?
信じてもいいのかな
僕をこの闇から救ってくれるってさ
誰でもない、君が

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