軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

今日の産経から

22日、なじみの石油スタンドでもらった温泉招待券を利用して、家内と二人、相模湖のはずれにある秘境の温泉に行った。
カーブと急斜面が連続する、スリルあるドライブだったが、たどり着いた温泉入口に「本日は貸切」とありびっくり。とにかく…と入っていくとPには車がたくさん。
村の老人クラブ?による貸切らしく、2階ではカラオケ大会!
1階のお風呂はOKだというので喜んで入浴したが、全て源泉かけ流し、露天風呂も風流。おまけに独占状態で大いに疲れを癒すことができた。周辺に温泉があるのでここも掘ったら出たから村営にしたという。加熱もしていないのでぬるめだったが、これがまたいい気分。
ご老人方は満足してマイクロバスでおかえりになったが、日本という国は何と幸せな国か!と思った。
しかし、冬はここまで来るのは大変だろうし、露天風呂は寒くて入れないかも…。


帰路は杉林の中を南下し、2時間かけて相模原経由で帰宅したが、こんな山奥にも人家があり人々が生活している。我が国のすごいところは、いくら狭くとも道路が完全舗装されているところだろう。
農家?には車が2〜3台あり、これがなければ街に出られまい。


コメントにもあったが、戦中戦後は発電所所長くらいしか車を持っていなかった。ほかは皆歩いたものだ。私も2里の道を歩いて学校に通った。
下校中、舗装もされていない道を歩いていると、進駐軍ジープが通り抜ける。私らは一斉にその後を追い、排気ガスを嗅いで「ああ、これが文明の香りだ!」などと楽しんだ!
今じゃ厚生省から「健康に良くない!」と厳重注意かな?

そんなわきを馬車がガタゴトと通っていて、時たまその荷台に飛び乗って、御者のおじさんとの会話を楽しみながら『楽した』ものだ。


こんな幼児体験がある私としては、山奥でも道が完備し、家族それぞれが車を持ち、ガソリンスタンドも適度に点在している風景なんて当時は想像もできなかった。


こんなに豊かな社会になりながら、人々は互いに信じあえず、殺しあっているのだから不幸なことで、これじゃ人相が悪くなるわけだ。

その筆頭株?ともいうべき法務大臣がとうとう辞めたが、彼も私と同様な体験を持っていたはずだ。
体調が悪いから、と「退院」したというからお笑いだが、これでもいずれ勲一等か?ばかばかしくて話にもならない。


ところで今日の産経は示唆に富んでいる。
1面トップの「輸出規制の炭素繊維」を大阪の商社が中国に不正もちだし、という記事は、いかにこの国が、国の体をなしていないかの典型で「スパイ防止法」などを作れば済むことだろう。


高松宮殿下記念世界文化賞授賞式で、作曲家のフィリップ・グラス氏(米国)が、「本当に圧倒されるような光栄を感じております。日本に来るたびに、素晴らしい驚き、本当に特別なことが起こる。古代の世界を感じながら、われわれが何であるか、何になれるかを教えてくれる」と語ったそうだが、そう、我々日本人は、戦後あまりにも豊かになりすぎて、「感動」というものを忘れてしまったのではないか?
毎朝目を覚まして、生きていることを確認し、一日体を動かせる、そんな生活に感謝すべきじゃないか?と思う。
もちろん、吉田選手のようなスポーツウーマンが、感動を与えてくれてはいるが。


ところで考えさせられたのが「『安全宣言』直後に大地震」というイタリア中部で起きた大地震で、予知できなかったイタリアの学者らに禁固6年の刑が言い渡されたことだ。
日本の学者らは「正確な予知は不可能」「自由に発言できる場を」などと疑問を呈しているが、もちろん学者は神様じゃないのだから「予知が的中する」とは誰も思っていないだろう。
しかし、少なくともそれなりの研究をし、国からの支援も受けている以上、発言は大きな影響力を持つ。
問題は当る、当たらないということよりも責任感だ。少し無責任だったのじゃないか?

そういえばわが国でも、今までの津波情報があまりにも不正確だったので、3・11ではこれが「オオカミ少年」になって多くの人が命を失った。
当時の実録映像を見ていて、それが浸透しすぎていて緊張感が全く感じられないことが多かったが、その一つに役場の地震津波情報を報じるスピーカーから「ピンポンパ〜ン」というデパート案内のようなメロディーの後、「ただ今、1mの大津波警報が発令されました。海岸付近の方は…」という放送である。
なぜ、「大津波だ!逃げろ!!」と大声でマイクにどなれないのか?
中にはすでに人々が大津波で逃げ惑っている映像の後ろにそれが流れていて、この国の安全保障、危機管理の実態を見た気がしたものだ。
これなども「憲法第9条マインドコントロール効果」というべきだろう。


何よりも無視できないのは、福島原発放射線漏れを防ごうと尽力していた現場に対し、その貴重な時間に「つまらない訓示」を強要した首相の存在だろう。イタリアだったら彼は「死刑」かもしれない、などと思った。
この裁判は、要はもっと真剣にやれ!という犠牲者の怒りの象徴とでもいうべきか?


ところで米国大統領選もいよいよ大詰めだ。2012年危機の最終章を飾るのは米国なのか、それとも中国の不測の事態なのかはわからないが、もっとも悲惨な結末になりそうなのは「日本国」かもしれない。


≪こんなことやってる場合か!?≫


中国もいよいよ大詰めだ。胡錦濤体制以後の共産党の実権をだれがとるのか?
とにかく、文革世代で虐げられた者たちと、「紅衛兵」として暴れた世代がいよいよ混在し始めた。

特に注目すべきは軍の高官人事だが、無知蒙昧…と言うより、あの時代に「毛沢東のお墨付き」で大暴れした体験しか持たない連中が昇進して、事に臨んだ時の判断力が危険だろう。


猟奇的な「尼崎事件」は、全貌がわかりだしたが、映画「血と骨」を地でいったようなものだ。

マインドコントロールの恐ろしさは、オウム事件で織り込み済みのはずだが、さっぱり生かされてはいない。
そればかりか、PC遠隔操作事件では、津市と福岡市の28歳の二人の男性も、検察官の「マインドコントロール」で有罪?になりかけた。
その取り調べ状況を推察すれば、何と、オウム事件に似ているじゃないか! 麻原が検察官に代わっただけ…これじゃ被疑者は地獄だ。


さらに尼崎事件では、殺された被害者一家は、角田という魔女に洗脳されたが、当時51歳の男が、沖縄旅行で「万座毛」の崖から転落死した時、沖縄県警は捜査の初歩である聞き込みさえせず、単なる『事故死』として一件落着していたという。
こんな体たらくだから、オスプレイに赤外線レーザービームを照射したり、飛行経路上で凧揚げしたり風船を上げても、「一切問われないから大丈夫だ」という左翼活動家の、沖縄県警軽視姿勢につながっている。
何のことはない、取り締まるべき側の事なかれ姿勢が「犯罪を助長している」のだ。


そんな背景については私の「自衛隊の“犯罪”―雫石事件の真相」をご一読願いたい。(PRになるが)
あのころから、メディアも、警察、検察も、そして何よりも裁判所自体がおかしくなってきたのだ。
あの事件も、追突した民航機パイロットの遺体を解剖することなく、自衛隊が犯人と決め付けて捜査していた。解剖していれば見張りせずに食事中だったことが一目瞭然だったろう。
そんなミスが判明しても裁判官は【疑わしきは被告側の利に】さえしなかったのだ。そして「自衛官にも人権がある…」などとほざいた。
さらにその背景には≪政治と金≫の癒着があった…


先祖代々の事業を受け継ぎ、山奥で細々?と生活を営んでいる善良な国民が納めた税金で、公務も無視して仕事もしない輩に、高額な歳費を払う…、何とも矛盾じゃないか!
働かざる者喰うべからず、予知できない科学者は有罪…とまでは言わぬまでも、庶民の怒りはそろそろ限界にきていることを知るべきだろう。
泥鰌」と自認する首相も、土から出てきて、コツコツと働いている庶民の姿を見たらどうだ? 土に潜ってばかりいては、部下大臣の素質ばかりか、世界が見えないだろうに。


そうそう、いいことを教えてあげよう。今朝の7面の「正論」欄に、「ロシアが『尖閣』で騒がない理由」と題して、木村汎・北大名誉教授がロシアの実情を書いているが、私も以前、生まれ故郷の樺太をめぐった時に感じたことに通じている。
やがて中国の内乱?と、ロ中対決は不可避になるだろう。その前にロシアとは手を打っておく方がいい。


首相は、期末手当を狙って?12月まで延命する手段としてプーチン大統領と会う約束をしていたはずだが、ここで北方領土問題を片付ける手柄でも立てたら、拍手は惜しまないつもりだが、果たしてその実力はあるのかな〜

長くなったので、今日はこれを転載しておくだけにする。


≪【正論】「ロシアが『尖閣』で騒がない理由」

 ロシアが珍しく自制している。でなければ、賢明かつ巧妙な対日戦術へ転換している。今月初めにロシアを訪れての印象である。従来なら、尖閣諸島竹島をめぐる中国、韓国の対日攻勢に“悪乗り”し、北方領土問題で自国の立場を有利にしようと試みて少しもおかしくなかったろう。

 ≪悪乗りせぬ背景に対中警戒≫

 実際、2010年秋にロシアのメドベージェフ大統領(当時)が取った手法は、まさにそのような連携作戦にほかならなかった。9月初めに尖閣沖で発生した中国漁船衝突事件で日中両国関係が緊張したとき、大統領は中国側に与した。例えば、その月末の北京訪問中、日本の領土権主張を非難する共同声明を、胡錦濤中国国家主席と発表した。11月に、大統領が北方四島の一つ、国後島への上陸を敢行したのも、尖閣問題で日中がもめている状況を念頭に置いた行動だったとみていい。

 それが2年後の今、ロシアの対日政策、戦術に微妙な変化が生じている様子なのである。つまり、大統領に復帰したプーチン氏の指導下の政権は今のところ、少なくとも表面上は、中韓両国の対日非難に必ずしも同調していない。理由は何なのだろうか。

 中国のさらなる台頭への警戒心の高まり、それに違いない。中国は10年、日本を抜いて世界第2位の経済大国にのし上がり、その経済力を惜しみなく軍備増強に注いでいる。ロシア製の兵器輸入を最小限に抑えつつ、露製兵器をコピーして海外輸出さえしている。海洋進出の手も、尖閣周辺を含む東シナ海にとどまらず、南シナ海、さらには西太平洋、インド洋にも伸ばそうとしている。

 ≪兄貴分から弟分に転落して≫

 最も重要なのは、そうした結果として中露の力関係が逆転したという現実である。ソ連邦時代の約70年というもの、同国は「共産主義へ向かう第1走者」として、中国の師匠・兄貴分的存在だった。その継承国ロシアは今や、中国の事実上の“ジュニアパートナー”になり果てている。

 もっとも、両国の指導者は賢明にも、この実態を決して口にしないようにしている。それを認めてしまうと、ロシア側の誇りを傷つけるだけではない。中露連携の実情が暴露され、対等の如く見せかけて欧米を揺さぶる戦術の効力が失われるからである。

 アジア太平洋地域で、勢力拡大一途の中国を制し得る最強の国は、何といっても米国である。だからといって、ロシアは、米国と手を組んで中国に対抗する方向に転じるわけにはゆかない。数ある理由で最も大きいのが、米露間の価値観の違いである。ブッシュ前米政権、オバマ現政権とも、プーチン-メドベージェフ双頭体制を、民主主義の諸原則に反しがちな準権威主義体制と見なし、ロシア側は米国型民主主義の押しつけだとそれに反発する。

 旧ソ連ウクライナグルジアにおける「カラー革命」や「アラブの春」は、欧米支援の下に起きた-。クレムリン指導部はそう固く信じ、類似の民衆蜂起が自国で発生する危険を極度に警戒している。プーチン氏は返り咲くや、国内の非政府組織(NGO)が米国など外国の資金援助を受けることを事実上禁じている。

 メドベージェフ氏の方がプーチン氏よりもまだましと見なしたオバマ政権は、対露「リセット」外交を試みた。だが、プーチン氏再登板でそれも潰えてしまう。案の定、プーチン大統領は米国での主要国(G8)首脳会議を、オバマ大統領はロシアでのアジア太平洋経済協力会議APEC)首脳会議を相互に欠席した。

 ≪四島返還で日本を連携相手に≫

 中国の強大化に直面しつつも、ロシアは米国とは共闘できない。残された選択肢としては、日本カードを用いる以外にない。少なくとも日本と対立するのは禁物だ。単純な引き算である。

 さもなければ、ロシアはいつまでも、極東地方の経済開発に成功しない。それどころか、この地方は、地理的に隣り合う中国の事実上の経済植民地になってしまいかねないだろう。結果としてアジア太平洋地域への出口を失い、地域の正式な仲間入りにも失敗すること必定といってよい。

 したがって、一日も早く北方四島を日本に返還して平和条約を結び、日露間の基本的な枠組みを設定する必要がある-。今回、私がロシア極東ウラジオストクで行った報告で、このように説いたのに対して、意外にもロシア側から何ら反論は出なかった。

 野田佳彦首相は年末にモスクワを訪問し、本格的な北方領土交渉を始めるという。その際、首相が踏まえておくべきこと、唱えるべきことは次の通りだ。

 中国がアジア太平洋地域で「遅れてきた覇権国」へとひた走り、地域の権力構造は塗り替えられつつある。中国の後塵を拝するロシアには焦りがある。ロシアが極東経済を発展させ、真に地域の一員たらんとするなら、ベストパートナーは日本であり、それには四島返還が必須である。(きむら ひろし)≫

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