Agile Tour Osaka 2011 に参加
d:id:youandi:20101030:p1
昨年に引き続き参加しました。
Agile Tour Osaka 2011
http://at2011.agiletour.org/ja/osaka.html
http://kokucheese.com/event/index/16868/
- 日時:2011年10月08日(土) 10:45〜16:40
- 場所:大阪産業創造館 (地下鉄「中央線/堺筋線」堺筋本町駅)
- 公式Twitterタグ:#agileto2011
- 当日のつぶやきまとめ:http://togetter.com/li/198531
- Ustream:http://www.ustream.tv/channel/agiletourosaka (一部?録画あり)
会場への移動前に大阪駅で[twitter:@nakaji]さんと会ってブツを渡したりちょっと話をするなど。休出取りやめになったなら言ってくれれば朝一番とかにしなかったのにw
開会
細谷さん([twitter:@yasuohosotani])による開会の挨拶。50〜60人は参加していた感じ。
アジャイル開発の普及を阻むものを受け止め、乗り越えよう by 藤井さん([twitter:@TakuFujii])
オージス総研でのUP(UnifiedProcess:統一プロセス)・Agile開発で開発を行ったプロジェクトを振り返ってのお話。
- 開発事例
- 開発規模の定義
- 大規模:30人超
- 中規模:10人超
- 小規模:10人以下
- 事例
- まとめ
- 開発規模の定義
- 技術以外の成功要因とアジャイル普及の課題
- お客のニーズ
- 信頼関係
- 現状からの移行
- チームの教育と開発の成功をどう両立するか
- メンバー教育
- 現状を変えるリスク
- ドメインや設計知識の共有をどうする
- 専門的な役割(分業)は設定しない
- アジャイルの普及
- 解決策
- アジャイルとUPの統合
- 信頼関係
- 大規模開発
- 反復
- 反復型開発プロセス
- リスク管理重視
- 反復毎にソフトウェアの一部を実装
- アジャイルの起源
- 非規定的:アジャイル
- 規定的:UP
- Workflow, 成果物
- UPの特徴
- 1〜3はアジャイル寄り
- RUP(Rational Unified Process)
- アジャイルUP
- AMDD(Agile Model Driven Development)
- 実装前にモデリングを行う
- 何に役立つか
- 長期的マイルストーン
- 必要な成果物を作る
- 現状からの移行
- 要求とシステムテストのタイミングを作る
- 段階的移行を可能とする
- 成果物を考える材料を与える
- モデルによる品質向上とコミュニケーション
- AMDD(Agile Model Driven Development)
- 測定の活用
- 規模測定値に基づく契約
- 変更規模の測定により定量化
- southernSCOPE
- オーストラリアのクイーンズランド州で採用された
- FP法(ファンクションポイント法)で初期費用とスケジュールを決定
- 規模単価
- 顧客はScopeManagerを雇い、第3者にScope管理をさせる
- オージス総研では、FP法ではなくCOSMIC法を利用
- 大規模開発のモニタリング
- OGIS Scalable Agile Method(OSAM:オサム)
- OGIS Scalable Agile Method の真髄
- 今回の発表資料に結構似ている
- Scrumベース
- OGIS Scalable Agile Method の真髄
- 規模測定値に基づく契約
- アジャイルとUPの統合
- まとめ
- ニーズ
- 信頼関係
- 現状からの移行
- アジャイルUP
- 測定技術の活用
- 感想等
信頼関係とUPの繋がりが良く理解出来なかったので質問した。UPだと顧客に見せるタイミングがあるので顧客の巻き込みにより信頼関係が築けるって感じですか?と自分で勝手にまとめた。
開発者視点で聞いていたけど、経営者層の方が喜びそうな内容だった。
このセッションで説明されているアジャイルが、なんかダメなアジャイルのイメージのステレオタイプ的な感じだった。
FP法やCOSMIC法については、[twitter:@biac]さんが綺麗にまとめてくれました。
現状からの移行って言うけど、そんなにリスクになるのなら現状を大きく変えずに現在やり方の問題点を改善していてば苦労しないのではないかと、最近自分は思うんですけどね。
昼食
9月始めのXP祭りXで会場を間違えて入手し損ねたブツをゲット。
UStream配信で、三脚に付けるクリップを使っていて、これ良いなと思ったり。
Kenko 三脚 クリップスタンド メタルシルバー 卓上三脚 861479
- 出版社/メーカー: ケンコー
- 発売日: 2003/04/25
- メディア: Camera
- 購入: 6人 クリック: 140回
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Head First インセプションデッキ 〜頭とからだで覚えるデッキ作りの基本〜 by 西村さん([twitter:@nawoto])
-
- 発表資料:http://slidesha.re/qiR1Hy
- Attercare:d:id:nawoto:20111011#1318303619
- 作者: Jonathan Rasmusson,西村直人,角谷信太郎,近藤修平,角掛拓未
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2011/07/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 42人 クリック: 1,991回
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開始前にサイン会状態になっていたので、自分も西村さんにサインを頂いた。
インセプションデッキを実際に作成すると1時間は掛かるとの事で、実際にインセプションデッキを作成するのではなく、要所を押さえる形でのワークショップでした。
チーム分け
自己申告によるインセプションデッキの理解度順に並んで4つのテーブルに分かれました。
自分のテーブルは、自分を含めて以下の4名。
見事に今回のイベントスタッフさんが集まったテーブルに1人場違い感がちょっとあったり。
合わせて自己紹介で、名前・今の仕事内容・参加目的を各自発表。
Work1
「来客の為に花を買ってくる」
という指示があった時に、幾ら分・どんな花を買ってくるかを各自で考えてテーブル内で発表。
目的・背景を知らないと無理な話で、これは実際のプロジェクトでも同様の事。
- 自分のテーブル
全参加者中で一万円って書いたのは自分だけで、ハズ、カッシイ。
Work2
「プロジェクトで大事な事を3つ挙げる」
この情報共有の後、インセプションデッキについての説明。
-
- インセプションデッキは、ワークショップである
- マスキングテープ等があると便利
- 1つのプロジェクトでもテーマ毎にスライドを作成する
- 手軽に行う
- インセプションデッキは、ワークショップである
- 自分のテーブル
自分が挙げたのは・・・
-
- 意識合わせ
- コミュニケーション
- ゴール
Work3
我われはなぜここにいるのかをテーマにしたワークショップ。
社長曰く「多くの人愛されるソーシャルゲームを提供する」という「我われはなぜここにいるのか」の例題を元に、このテーマの合意を得るまでに、どれ位の時間が掛かるか、会議を長引かせないにはどうするかというのをテーブルで各自発表。
- 自分のテーブル
自分のテーブルで挙がったのは・・・
-
- 時間を切る
- 複数回に分ける
- ファシリテーションする
Work4
我われはなぜここにいるのかをテーマにしたワークショップの続き。
社長の「多くの人愛されるソーシャルゲームを提供する」という「我われはなぜここにいるのか」の問題点を洗い出し。
- 自分のテーブル
自分が挙げたのは・・・
-
- 何を作るのかが不明瞭
- 漠然とした要求
Work5
核心を突く質問を考えるワークショップ。
Work3〜4の「我われはなぜここにいるのか」に対して核心を突く質問を考える
- 自分のテーブル
自分が挙げたのは・・・
-
- 見た目(UI)の変更だけで良いのか
- いつまでか?
その他挙がったのは・・・
-
- Platformは?
- 何ができるのか?
- 予算は?
- 予算で規模が分かる。本気度が分かる。
- 開発メンバーは?
Work6
自分の過去のうまくいかなかったプロジェクトに対して手ごわい質問をするワークショップ。
-
- どんなプロジェクトか
- 話し合ったら良かったと今思う事
- 手ごわい質問
- 自分のテーブル
前に名古屋アジャイルでデスマテーマのワークショップをやりましたよと紹介するなど。
まとめ
- インセプションデッキは必要なものだけをやる
- 参考資料
- 原文:http://j.mp/inception-deck
- 原文にはこの資料を使ってワークショップをやる時のヒントも書かれている。翻訳では今の所省略されている。
- 翻訳:http://j.mp/inception-deck-ja
- 原文:http://j.mp/inception-deck
- 感想等
名古屋アジャイルでやっているワークショップと非常によく似ていたので、特に違和感なく楽しめた。名古屋アジャイルでやっている事に自信が持てた感じ。
ステークホルダー(利害関係者)全員集まってやるというのは、そういったことに慣れていないと中々実施は難しそうだけども、お薦めセットのようにまずは身の回りからやっていくのもアリですね。大事なのはインセプションデッキを行う事で、今ある問題にどう結びつくのか、何を目的として行うのか考える事ですね。ただ単にやっただけでもそれはうまいくんでしょうけど、目的無しに実施しても次に繋がらないんじゃないかと思います。。
裏番組
インセプションデッキのワークショップと並列で行われたセッション情報
チームの自律性を発現する仕組み作り by 設楽さん
アジャイル開発と組織 by 吉羽さん([twitter:@Ryuzee])
資料も上がっているし、気になった所のみ
- IT投資は業務効率化から戦略実現へ
- マインドイノベーション
- ツールやプラクティスを導入するとアジャイルな開発になるというのは幻想
- Scrum
- Agileと組織
- チーム学習・ダイアログ
- 個人の気づきではなく、集団できづく
- リーダーや管理職の役割の変化
- 管理職が責任を取る。チームではない。
- コミットメントとは何か?
- 詳細はUltimateAgileStories iteration1を読んで
- チームが責任を持つ。個人ではない。
- 見積もりはコミットメントではない
- 常に改善する責任
- プラクティスの採用理由をチーム・顧客・利害関係者(ステークホルダー)に説明する責任
- ふりかえりによる改善
- 個人攻撃をしない
- 失敗するAgile
- 個人の対立、混乱、規律がない、破壊的な振る舞い、無気力、恐れ、支配、反感・嫌悪、過剰な優越感、無視、立場を決める、ぬるま湯、無関心
- マイクロマネジメント、ミニウォーターフォール、責任追及・詳細な報告、チームの決定を覆す、スクラムマスター=チームの責任者、ヒロイズム・悪い価値観、コマンドコントロール、専門化・責任の限定、階層組織型の思考、個人保証、コンプライアンス、非難
- スプリントNのプロセスがスプリント1と同じ、ベロシティが分からない、顧客へのデモをしない、コードレビューをしない、単調なスタンドアップミーティング、チェックインの前にテストがない、悪いメトリクス、チームでのリフレクションの欠如、個人でのリフレクションの欠如、コミットメントがない、学習しない・価値の誤った定義、安全地帯の範囲しかやらない
- 変化に対応する時間を持たない、アクションのないふりかえり、うまくいかないことを繰り返す、リファクタリングの欠如、結論や決定事項のないスプリントレビュー、テストがない、やり方が決まっていない、うまく機能しないスクラムマスター、弱いプロセス・押しつけ型のプロセス、組織からのプレッシャー・プロダクトオーナーが見えない、権限委譲がない、適応しない・変化の頻度が高すぎる
- 成り行き任せの結果、タスクの引き継ぎ、特定の人だけが顧客と相対する、チーム計画がない、チームメートのペースに合わせない、顧客の代わりに決めてしまう、チェックイン競争、コミュニケーションパスの硬直化、責任をシェアしていない、プッシュ型、縄張り争い、分散、政治
- ○○○しよう!
- 人事評価のやり方
- チームへの貢献度で評価する
- こなしたタスク数等で評価しない
- 人事評価のやり方
- チーム学習・ダイアログ
- 感想等
自分の今のアジャイル感にとてもマッチした内容だった。
Scrumにちょっと興味を持った。というかScrumって押しつけっぽいと思うんですけど、まだ勉強が足りないですね。
あと責任についての話はこれだけで1時間は持ちそうな感じがした。誰が何の責任を持つのか整理する事は大事だなと思った。
あと質問でアジャイルコーチとして3ヶ月でチームの雰囲気が変わった事について事例って有りますか?っていう質問があったので便乗して、よくあるアジャイル開発の事例紹介において結果しか伝えなくて、大事なのは途中経過だと思うんですがどう思うかって感じで質問したけど、自分の質問の仕方が要領を得なくて、また自己完結する質問になってしまった。
Lightning Talks
[twitter:@agilekawabata]さん
5分でリリース。
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- Ruby on Rails
- heroku
- git
を使って5分でWebアプリをリリースするデモ。herokuへのアプリ転送は2分以上掛かるので、仕込んであったサイトを公開して終了。
[twitter:@yohhatu]さん
お客様からのフィードバックというタイトルで、お客様からフィードバックを受ける時には、自分達のQCD視点で評価を頂く事が多く、CI導入の効果と顧客の利益との因果関係を証明するのも困難。もし理想のフィードバックを受けられるなら何を聞くかといった内容。
閉会
[twitter:@nao_maru]さんによるクロージング。
懇親会
色々と質問したり話をした。
「地方での開催イベントなので、参加者がagilityの高い人達であっという間に埋まったりしなかった分、多方面の方に参加して頂いて良かった」と[twitter:@yasuohosotani]さんが仰っていたのが印象的だった。
あと、告知タイムがあって、色々なコミュニティの告知や、今回のスピーカーでもある森崎さんからコミュニケーションワーストプラクティス収集のご協力のお願いがあった。
あとやっぱり、あまり人とのコミュニケーションは苦手なのでぼっちになっていた。今回はワークショップがあった分、話が出来る人ができて良かったけどw
参加しての感想
今の自分のアジャイル感について、それが正しい方向なのか色々と質問に答えて頂いて、間違っていないなーと言うのは大きな収穫だった。