今回は, ブルバキ『数学原論 積分 3』p.50, 定義 3 の直前の段落について, 反例を与える. 問題になるのは, K, L が 局所コンパクトハウスドルフ空間 T のコンパクト部分集合で, R_K, R_L が共に分離同値関係になる場合であっても, R_{K∪L} が必ずしも分離にはならないと言う点である. このことから, T が局所コンパクトハウスドルフ空間, B がハウスドルフ空間, μを T 上の正値測度, p : T → B がμ可測写像であっても, R_K が分離同値関係になる T のコンパクト部分集合の全体 D がμ密になるとは限らないことがわかる. さて, i = 1, 2…