一柳直興(ひとつやなぎなおおき) 伊豫西條藩三代藩主 一柳直興は二代藩主・直重の嫡男で、從五位下監物、通称は左近。 寛永元年(1624年)伊勢神戸に生まれる。12、3歳のころ父とともに西條に移動。父直重の藩政時代には弟の直照とともに大町あたりに居所があったようだ。 正保2年(1645)6月に父直重が没したあと遺封を継いで、西條藩三代藩主になった。その際、自らは2万5000石を相続し、5000石を弟の直照(一柳半弥)に分与している。 直興は加茂川の釜ノ口付け替え工事や新田の干拓をさせるなどの事業を行い、20年ほど西條藩主を務めたが、寛文5年(1665年)7月、お役目不行届き等の通達を受けて、幕府…