これは 劇的に変化する共同体と、心地よく安定した共同体で、「二重」に生きること その1/2 の続きです。 「宝船」 と 「初夢」 民俗学者・折口信夫(おリくちしのぶ、1887~1953)は、除夜の夢である「宝船」と、正月二日「初夢」について、次のように述べています。 初夢と宝船とに、少しの距離をおく必要があったからこそ、江戸の二日初夢などの風ができた。 除夜の夢と新年の夢とには、区別を立てねばならなかった。 除夜の夢のための宝船が、初夢と因縁深くなってからは、・・・初夢のつき物として宝船まで二日の夜に用いられるのであった。・・・ ところで、宝船の方は、節分の夜か除夜かに使うのが原則であった。 …