18歳の夏、「カプチーノの泡を砂糖で食べる」というコーヒーの飲み方を教わった。 どういうことかといえば、まずカプチーノの白いミルク泡のところに砂糖をささっと振りかけ、その泡をティースプーンで食べる。ただ、それだけ。そんな飲み方を、学生アルバイトの先輩に教わったのだった。 「これが美味しい飲み方ですよ」 確かに美味しかった。考えてみれば、そりゃそうだ。甘いミルクなのだから。 純粋だった18歳の私はしばらく続けた。砂糖をいらなく思うようになるまで。それが美味しい飲み方だと信じて。 今になって思う。 なんて馬鹿みたいな思い出なんだろう。ただ、砂糖を食べるための方法。ただ、カプチーノのミルクの泡部分を…