クラシック音楽に傾倒すること10年ほどになる。演奏と自分の感情とを重ね合わせて、ただ自分の勝手な解釈で聴くこと、それもまた10年ほど。そこにある技巧であったり、演出であったり、解釈であったりと言ったものを、知見に基づいた観点で聴くことはほとんどなかった。その理由は自分が中途半端なクラシック音楽聴きだったからなのかもしれないし、理屈を飛び越えてこの音楽の世界に踏み込んだからなのかもしれない。一方でそのような土台がなくとも楽しむことが出来る音楽として、自分の中ではポピュラー音楽との区別、差別がなく聴けているのもまた事実。自分の中での理解、解釈で楽しんでもよいのだろうと割り切って聴いている。そこでし…