折々の言葉(2) 3,4月ぶん 生きることの目的は、生きることそれ自体にあります。(ゲーテ「J.H.マイヤー宛書簡」) 3.4 生きているということは誰かに借りをつくること、生きてゆくということはその借りを返してゆくこと。(永六輔) 3.7 風立ちぬ、いざ生きめやも (ヴァレリーの詩の堀辰雄訳) 原詩はLe vent se lève, il faut tenter de vivre.「風が吹いた、生きることを試みなければならぬ」だから、「風が吹いた、さあ生きるのだろうか、生きないかもしれない」という意味になる堀辰雄訳は、誤訳ではあるが(「やも」は反語)、結核患者の節子との愛の物語なのだから、こ…