ライブチケットをめぐる環境が、ここ数年で大きく揺れ動いています。不正転売の問題、公式リセールの機能不全、そしてチケット販売会社の収益構造の変化――これらが複雑に絡み合い、利用者にとっても業界にとっても「納得感のある仕組み」が見えにくくなっています。今回は、その全体像を整理しながら、現在のチケット市場が抱える課題について考えてみます。 不正転売をめぐる“異例の訴訟” まず注目すべきは、ライブ主催側がチケット転売サイトの運営会社に対し、仲介手数料の返還を求める訴訟を起こした点です。 2019年施行のチケット不正転売禁止法により、高額転売そのものは規制されています。しかし今回のポイントは、「転売した…