鉄道車両の形式
1961年(昭和36年)から製造された、国鉄の気動車の一形式。
通勤型気動車として、5年間で258両が製造された。
特徴
- 外吊り型のドアが片側三か所ロングシートの純通勤型仕様の気動車。
- キハ35系気動車のうち、片運転台車がキハ35。両運転台はキハ30となる。
- 便所が設けられているのがキハ35。トイレ無しの片運転台車両はキハ36となる。
番台区分
-
- 0番台:暖地向け、217両製造。
- 300番台:山陽本線(和田岬支線・和田岬線)用として、JR西日本発足後の1990年(平成2年)に登場。
0番台から4両改造。ホームのない側の扉は、中央を残して埋められている。キクハ35とのユニットを組む。
-
- 500番台:寒地向け(新潟地区向け)、押し込み式通風器を採用。31両製造。
- 900番台:暖地向けステンレス車体、10両製造。
製造当初は無塗装だったが、後に朱色に塗装された。さらに相模線などの独自塗装となったものもある。
現状
2005年現在、JRに在籍するキハ35は、JR西日本の1両(300番台)のみで、保留車となっており、営業用には使用されていない。
保存車として、900番台1両が、碓氷峠鉄道文化むらに保存されている。
譲渡車両
関東鉄道には、両運転台のキハ30型と合わせて23両が譲渡される。
両運転台のキハ30はキハ300型。片運転台のキハ35・キハ36はキハ350型として整備された。
3ドアロングシートの通勤型構造を活かし、トイレ撤去を行い2両一組で編成され冷房搭載も実施。
通勤型気動車としての本領を発揮し、増加する常総線の通勤輸送に活用された。
2000年代には老朽化による廃車が進められ、キハ300型を再改造したキハ100型廃車に先駆け、2011年10月10日で運用終了している。
会津鉄道にはトロッコ列車として整備されたキハ30が存在した。