“ドイツ平原”という。在職中、最も足繁く訪問した国にある。その国土は南のアルプスから北の北海、バルト海に向けてなだらかに傾斜し東西に広がっていく。広大な平地である。 北部海岸は海水面すれすれの低地で北海側の沿岸を特にワッデン海という。引き潮時には水平線の向こうまで干潟が現れる。氷河期には北海の殆どが陸地になった。 この大平原の川筋、起伏のある谷地に中規模な都市がバランスよく散在する。ドイツにはベルリンを除けばいわゆる巨大都市は無い。日本のように都市に人口が集中するという事もない。16の州からなる連邦国家であり、それぞれが独自の生活文化を維持している。それぞれの地域、都市で色合いが違う。だから何…