接触の快の理論とは、アメリカの心理学者ハリー・ハーロウによって提唱された、乳幼児の愛着形成に身体接触が重要であるとする理論です。ハーロウの実験によると、ワイヤー製の母親人形と布製の母親人形の2種類の代理母を与えられた子ザルは、布製の母親人形にのみ安心感を示し、ワイヤー製の母親人形にはほとんど寄りつかなかったといいます。このことから、ハーロウは、乳幼児は母親などの養育者との身体接触によって、安心感や安全感を覚え、愛着関係を形成すると結論づけました。 接触の快の理論は、人間の愛着形成にも当てはまると考えられています。人間の赤ちゃんも、母親や父親などの養育者と身体接触することで、安心感や安全感を覚え…