神話や統合失調症患者の世界把握パターンを説明する、精神科医フォン・ドマルスが、豊富な症例から帰納した原理。 通常の認識では、文法的構文の基本「AがBをする」があるとき、主語のAによって、行為者を認識するが、述語のBによって行為者を認識する者がいる、という主張である。この場合、「体をあたあためる」ものを、同じことだからと、「コタツ」と「太陽」を同一なものだと認識するようなことを指す。 なお、コンピュータ言語の記述・解析にもこの原理は応用できる。
爪切りは皮膚に穴をあける。 穴には水が溜まり 硬い岩をも崩す。 だから爪切りは水なのだ。(フォン・ドマルスの原理) 水である私はだから爪切りなのだ。 森下礼 Nail clippers: My fourth pseudonym (Tanka) Nail clippers make holes in the skin. Water collects in the holes and can even break down hard rocks. That's why nail clippers are water. (Von Demars's principle) I am water, and…
キルケゴールとムンクの共通点:生存することへの畏怖 キルケゴール【Sren Kierkegaard】デンマークの思想家。合理主義的なヘーゲル的弁証法に反対し、人生の最深の意味を世界と神、現実と理想、信と知との絶対的対立のうちに見、個的実存を重視、後の実存哲学と弁証法神学とに大きな影響を与えた。著「あれか、これか」「不安の概念」「死に至る病」など。キェルケゴール。(1813~1855) 広辞苑第六版より引用 ニーチェ【Friedrich Wilhelm Nietzsche】ドイツの哲学者。キリスト教倫理思想を弱者の奴隷道徳とし、強者の主人道徳を説き、この道徳の人を「超人」と称し、これを生の根源に…
『ニジンスキーの手記』:天才バレエダンサーの悲劇 私が大学生初期のころ、『ニジンスキーの手記』を読み、興味深く読了したのを覚えています。そのときの本は今では入手困難ですが、代わりに鈴木晶さんの「完全版:新書舘」が読めるのでなかなか重宝です。 ニジンスキーにとっての転機は セルゲイ・ディアギレフとの出会いであった。二人は深い親交を結び(同性愛の関係だった)、ディアギレフはニジンスキーの活動に大きく関与するようになった。 1909年、ディアギレフはマリインスキー劇場を出たニジンスキーとアンナ・パヴロワ、振付師のミハイル・フォーキンらと共にパリでバレエ・リュスを旗揚げした。公演は各地で大成功を収め、…