山岸俊男監修『社会心理学』(24) 今回は、第4章 対人認知と行動のうち、「社会的カテゴリーとステレオタイプ」、「偏った対人認知」(p.106~)をとりあげる。テーマは「ステレオタイプ」である。 ステレオタイプとは、「多くの人に浸透している固定観念や思い込みのこと」であり、例として、「A型は几帳面、O型はおおざっぱ」、「看護師は女性の仕事」、「イスラム教徒はテロリスト」、「卑劣な中国人」、「東京の人は、お洒落で洗練されている。流行の先端を行っている」などがあげられる。これだけのことであれば、多くの人は、「そんなことはない。そうとは限らない」と言うだろう。そして「私は、固定観念を持っていないし、…