醜悪で冷淡だが必要なものとは何だろう?などと考えてみたとき、浮かんだのが、ある種の「反面教師」という言葉だったが、ちょっと単純すぎる気がしていた時、「題名のない音楽会」という番組で「不協和音」の音楽を扱っていて、大変勉強になった。指揮者が言っていて衝撃だったのは、不協和音は「必要悪」である、という言葉だ。その意味合いは特に説明していなかったので、必要悪?である不協和音が、なぜ人を魅了するのか考えてみた。① 不協和音は、緊張・不安・ある種の期待と葛藤を生み出し、協和音への移行によって、それらが解消するような気分になれる。 ② 不協和音自体が、苦悩・悲しみ・怒り・狂気・混沌・陰影など、単純な協和音…