訓読 >>> 10君が代(よ)も我(わ)が代も知るや磐代(いはしろ)の岡の草根(くさね)をいざ結びてな 11吾背子(わがせこ)は仮廬(かりほ)作らす草なくば小松(こまつ)が下の草を刈(か)らさね 12吾(わ)が欲(ほ)りし野島(のしま)は見せつ底ふかき阿胡根(あごね)の浦の珠(たま)ぞ拾(ひり)はぬ 要旨 >>> 〈10〉あなたの命も私の命も、ここ磐代の岡の心のままです。そこに生えている草を結びましょう、そして命の無事を祈りましょう。 〈11〉あなたが作っておられる仮廬のための適当な草がなければ、小松の下の萱をお刈りなさいな。 〈12〉私が見たいと思っていた野島は見せていただきました。でも、深…