映画「入国審査」(原題:Upon Entry, 2025)を見る。予告編と移民問題という今日的なテーマに惹かれて見たが、これが期待以上の拾い物だった。「ミッドナイト・エクスプレス」のような恐怖と、入国もできず、空港に長時間閉じ込められる「ターミナル」を合わせたような映画で主人公の不安を共有することになる。 舞台が、空港の中の尋問室だけというワン・シチュエーション・ドラマで、製作費が約9,700万円(65万ドル)、撮影期間がわずか17日という低予算映画という。世界の賞を席巻したという触れ込み。 空港の入国審査官というのが犯罪者を取り調べる検察官のように高圧的で、プライバシーにかかわることに容赦な…