自分の受験でもないのに、子供に向かって自分も頑張っているのだから、あなたももっと頑張れというのはとんだお門違い。子供という存在が精一杯勉強していることを認め、その上で余計な口出しをせず「見守る」ことに徹しようとするお母さんの姿勢には唯々頭が下がるばかりである。私はそんな「すてきなお母さん」に次のような返事をした。 「彼は間違いなくみっちり勉強しているし、家にある時ぐらいはせめてその緊張の糸を解してやるべきです。そのためには、おいしいご飯が不可欠であると思います。なにせ、受験期の最大の愉しみといったら、日に三度のご飯を置いて外にないのですから。」と。 子供が十全なパーソナリティを獲得してゆくため…