北鎌倉に越してきてから、大晦日は駅前の円覚寺に出向き、除夜の鐘を聞きに行くということを数年間している。パンデミック前は、整理券を得て、除夜の鐘を撞かせていただいたこともあった。昨年からは、一般の者は撞かせてもらえなくなった。お坊さんたちが撞いてくださるのを傍で見るのみである。 除夜の鐘つき。 昨年からは、ユクも一緒だ。家を出て、しばらくすると若者たちの叫び声が響いた。年が明けたのだ。パンデミックで抑圧された青春の叫びであろう。私も小学生の頃は、電話の時報でしっかりと時計を合わせ、年が明けるその瞬間を逆立ちで迎えよう、などと意味の分からないこだわりを見せたこともあった。青春だ。 こだわるな! 円…