〔9〕 人間生活の永遠的な自然条件としての労働過程 マルクスは『資本論』第一巻第三篇第五章の第一節において、労働過程の諸規定を明らかにしている。この節の最初の一パラグラフと最後の部分を取り去るならば、その論述は労働過程一般の諸規定を明らかにしたものである。 すなわち、資本の労働過程から歴史的=階級的な規定性を捨象してつかみとられるところの労働過程の本質形態・つまり人間社会の本質形態における労働過程・の諸規定がここで論じられているのである。 さらには、次のようにいえる。 資本の直接的生産過程から歴史的=階級的な規定性を捨象する。こうすることによって、人間社会の本質形態における社会的生産過程、すな…