天竜川中流、阿多古川の流れとぶつかる東岸、浜松と磐田を結ぶ街道の合流地点に二俣城は築かれた。戦国時代には徳川と武田が城の争奪戦を繰り広げた要所であった。 その城下町が基となった静岡県二俣町は浜松駅から北へ約20キロに位置しており、山深い北遠地域の玄関口とされた。水利を生かして繭の取引、木材水輸の集積地として栄え、ダム造成の拠点ともされてきたことから多くの宿屋の跡が今も残る。1940年には遠江二俣駅が開業し、終戦直後の最盛期には遊郭や花柳界も賑わった。 本田宗一郎ものづくり伝承館 旧二俣町役場は国の登録有形文化財となり、浜松出身のホンダ創業者・本田宗一郎ものづくり伝承館として利用されている。 周…