8月になったところで、今さらながら5月の読書の振り返り。前月分をすぐに振り返るというまっとうなスケジュールに、果たして年内のうちに戻せるのかどうか…。5月は7冊読んだ。かっこ内の数字は今年の読了冊数。 『ケチる貴方』石田夏穂(29) 身体性をテーマにした2編。極度の冷え性に悩む女性の話「ケチる貴方」と、太ももが太いことへのコンプレックスから脂肪吸引にのめり込み、次第に術後の痛み(を耐えること)への依存を深めていく女性の話「その周囲、五十八センチ」。冷え性をテーマに一本書ききるなんて、今までにそんな小説がありましたかね!? どちらの作品も、視点の特異さ、身体やその変化をとことん深く見つめる描写、…